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進退両難のキャメロン首相、国民投票やり直しを一蹴

進退両難のキャメロン首相、国民投票やり直しを一蹴

Posted June. 29, 2016 07:24,   

Updated June. 29, 2016 08:14

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欧州連合(EU)離脱を選択した英国とEUの「離婚手続き」を協議するEU首脳会議を控え、国際信用格付け機関が英国の国家信用格付けを次々に引き下げた。28日(現地時間)、ベルギー・ブリュッセルのEU首脳会議で対面した英国のキャメロン首相とEU27ヵ国の首脳は、英国のEU離脱交渉をいつ始めるかをめぐって神経戦を繰り広げた。

信用格付け機関スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は27日、英国の信用格付けを「AAA」から「AA」に2階段引き下げた。S&Pは、「EU離脱国民投票後の不確実性のため英国政府の財政能力が悪化する可能性が高く、またスコットランド独立再投票につながる場合『憲法的危険』も起こり得る」と指摘した。また、別の信用格付け機関ピーチも、英国の信用格付けを「AA+」から「AA」に1段階引き下げた。

EU離脱を話し合うEU首脳会議に出席するためにブリュッセルを訪れたキャメロン首相は28日、初日の晩餐での演説で、EU離脱国民投票後の英国の混乱と今後の対策を説明し、協力を求めた。しかし、離脱交渉開始の時期を明らかにするよう求めるEU首脳たちの要求には「(英国のEU離脱を公式に宣言する)リスボン条約50条の発動は後任の首相が決めること」と対抗した。英国は、EU離脱交渉の開始に先立ち、EUとの非公式交渉を通じて包括的自由貿易協定(FTA)などの安全装置づくりを希望している。一方EUは、EU離脱を夢見る一部加盟国に悪い信号を与える恐れがあるとして反対している。EUの中心国であるドイツ、フランス、イタリアの首脳は、EU首脳会議開催前日の27日、ドイツ・ベルリンで記者会見を行い、「英国が離脱申請を提出する前にいかなる交渉もない」と強調した。

こうした中、英国内ではEU離脱国民投票の再投票を求める声が起こっている。再投票請願書の署名者が390万人を超え、27日には閣僚のジェレミー・ハント保健相が英紙テレグラフに寄稿し、「リスボン条約50条による公式離脱書を提出する前にまずEUと交渉し、その結果に対して再び国民投票をするか、総選挙の公約の形で出さなければならない」と主張した。キャメロン首相は同日、下院に出席し、国民投票のやり直しをしない考えを明確にした。



파리=전승훈특파원 パリ=チョン・スンフン特派員 raphy@donga.com