Go to contents

韓国労働者、スマホのせいでさらに週11時間も働かされる

韓国労働者、スマホのせいでさらに週11時間も働かされる

Posted June. 23, 2016 07:24,   

Updated June. 23, 2016 07:36

한국어
労働者たちは退社後や休日も、スマートフォンやタブレットPCなどのスマート機器で、週11時間以上も超過労働をしているという研究結果が出た。

韓国労働研究院のキム・ギソン副研究委員は22日、韓国労働社会研究所が主催した「カカオトークが怖い労働者らのフォーラム」で、このような内容が盛り込まれた「スマート機器の業務活用における労働法的問題」と題した報告書を発表した。超過労働の実態を巡る調査は、全国製造業やサービス業の労働者2402人を対象に行われた。

調査の結果、回答者10人中8人以上(86.1%)が、退社後もスマートフォンやノートパソコンなどで仕事をしなければならないと答えた。一日平均30分以内で働くという回答が27.1%で最も多かったが、2時間以上もスマート機器で超過労働をするという回答者の割合も20.1%もあった。平日と休日とを全て合計すれば、週677分で、超過労働時間が週11時間を超えることが、調査の結果分かった。

スマート機器で処理しなければならない仕事は、会社の電子メールとの連動によるメールの受信や発信が63.2%と最も多かった。回答者10人中4人は、スマート機器の使用による業務関連のストレスを受けていると回答し、スマート機器を活用した超過労働のため、最も減った活動としては「睡眠」だと答えた割合が44%だった。

ドイツは2012年から、「アンチストレス法」を巡る議論を開始している。まだ、議会で可決されてはいないものの、労働時間と休憩時間とを明確に区別する方法などを巡って議論している。フォルクスワーゲンは、退社から30分以降は、会社スマートフォンの電子メール機能が完全に遮断され、出勤30分前に再稼働される。ただ、緊急状況に備えるために電話は条件付きで認めている。フランスも午後6時からその翌日の午前9時まで、会社の電子メールの発送禁止を原則とする協定を結ぶ労使が大幅に増えている。

韓国は、LGユープラスや三星(サムスン)SDIなどの一部の大手企業が、深夜時間や休日に業務目的でカカオトークの使用を禁じるマニュアルを導入したが、普遍化していない。最大野党「共に民主党」の辛京珉(シン・ギョンミン)議員は、退社後の電話や携帯メール、ソーシャルネットワークサービス(SNS)などによる業務指示を禁止する労働基準法の改正案を、22日発議した。キム・ギソン副研究委員は、「スマート機器の普遍化は労働者の精神健康にも影響を与えることになり、『バーンアウト症候群』にまでつながりかねない」と主張し、「立法的措置と共に、スマート機器活用業務を超過労働として算定して、手当てを支給することも考慮しなければならない」と語った。



유성열기자 ユ・ソンヨル記者 ryu@donga.com