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「贋作疑惑」の李禹煥の絵画13点はすべてが「贋作」

「贋作疑惑」の李禹煥の絵画13点はすべてが「贋作」

Posted June. 03, 2016 07:43,   

Updated June. 03, 2016 07:53

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韓国現代美術を代表する元老画家である李禹煥(イ・ウファン)画伯(80)の作品で、贋作疑惑がもたれていた絵画13点が、国立科学捜査研究院による鑑定の結果、偽物であることが判明された。美術界では、「不確実性が消えた」と、ひとまず歓迎している。

ソウル地方警察庁・知能犯罪捜査隊は、警察から依頼を受けて国立科学捜査研究院(国科捜)が今年1月から5月にかけて、贋作疑惑がもたれている絵画13点を、李画伯の本物の作品6点と比較分析した結果、絵の具の成分や制作手法が本物と極めて異なっていることが明らかになったと、2日明らかにした。

警察は昨年12月、Kオークションが行ったオークションで、約5億ウォンで落札された絵画1点と個人が所有している4点、流通や販売ブローカーから差し押さえた8点の計13点の贋作如何を判断するため、国科捜に鑑定を依頼した。国科捜が、法化学手法やデジタル分析手法で鑑定した結果、疑惑が持ち上がっていた絵画に使われた絵の具の鉛成分は、本物の半分以下であり、一部の成分は全く含まれていなかったことを根拠に、贋作だという結論を出した。筆遣いの方向などの制作手法や署名も、本物と異なった。

国科捜に先立って鑑定を行った国際美術科学研究所や韓国美術鑑評院、民間鑑定委員会も、わざわざ古いものかのように見せかけようと、上塗りした痕跡があることなどを根拠に、疑惑がもたれている絵画13点は贋作だと判断した。

警察は先月、偽造総責任者であるヒョン某容疑者(61)を、私署名偽造容疑で拘束し、ヒョン容疑者から指示を受け、贋作を作ったA容疑者(40)については取り調べを行っている。警察は彼らから、「2012年に描いた贋作50数点を流通責任者に渡した」という供述を確保した。警察はまた、李禹煥画伯に贋作鑑定を依頼することも検討している。

国科捜査による鑑定結果を巡って、美術界の関係者らの大半は喜んでいる。贋作判定が出された絵画の共通点をまとめれば、今後、李画伯の絵画を鑑定する新しい基準として活用できるだろうという見方も出ている。

ソウルオークションのチェ・ユンソク常務は、「美術品市場に否定的な影響を及ぼす要因は、特定作家や作品への『不確実性』といえる。贋作結論が市場に前向きなシグナルになるかもしれない」と語った。學古齋(ハッコジェ)の禹燦奎(ウ・チャンギュ)会長は、「できるだけ早く、捜査結論が出ることを待っていた。根拠のないうわさが出回り、李画伯のすべての絵画に疑惑の目が向けられた。(警察が)李画伯にも絵画を見せて、意見を聞くことを願う」と話した。



김호경기자 whalefisher@donga.com · 손택균기자 キム・ホギョン記者 ソン・テッキュン記者 sohn@donga.com