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[社説]成長率が2%台に下がった韓国経済、あらゆる対策を打ち出すべき

[社説]成長率が2%台に下がった韓国経済、あらゆる対策を打ち出すべき

Posted May. 25, 2016 07:37,   

Updated May. 25, 2016 07:45

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韓国開発研究院(KDI)は昨日、「2016上半期の経済予測」と題した報告書の中で、今年の韓国経済成長率予測値を、昨年12月に示した3.0%から2.6%に引き下げた。国際通貨基金(IMF)が先月発表した世界経済成長率予測値である3.2%より0.6%ポイント低い。特に、不健全企業を巡る構造調整の遅れで、不確実性が拡大したり、大規模な失業で否定的影響が膨らむことになれば、成長率はさらに下がりかねないと警告した。

KDIは、成長率下方修正の理由として、グローバル経済不況に伴う輸出や製造業生産、投資低迷や国内消費委縮などを取り上げた。韓国の主要輸出市場である中国やブラジル、ロシアなどの新興経済諸国を中心に、グローバル経済が全般的に厳しいのは事実だが、米国や欧州経済は割合うまく進んでいる。グローバル経済のせいにばかりせず、わが輸出品目競争力の墜落という根本的かつ構造的問題を指摘すべきだった。

韓国銀行は、IMFや経済協力開発機構(OECD)などの国内外機関に続いて、KDIまでが成長率予測値を2%台半ばや後半に引き下げたことで、3.1%の予測値を固守してきた政府も、来月、「下半期の経済政策方向」の発表では、見直す可能性が高まっている。現代(ヒョンデ)経済研究院は最近、韓国不況を未来への希望すら消えた「泥沼型」と名付けた。

KDIが示した解決策は、不健全企業の構造調整や成長潜在力の拡充、雇用創出のための積極的財政・通貨政策だ。KDIは2014年末から、「営業利益で融資金の利息すら返済できない不健全企業を淘汰させなければ、長期不況は免れないだろう」と警告した。あの時から今まで、政府ははたして何をしてきたのか。なぜKDIからまたもや、「構造調整」を促される羽目になったのか。痛烈な反省が求められる。

柳一鎬(ユ・イルホ)経済副首相は今月初頭、構造調整財源確保のため、補正予算編成に乗り出すこともありうると示唆したが、企画財政部は、今年は補正予算を編成せず、来年の予算を大幅に増やす方針だと明らかにしており、右往左往している様子だ。補正予算編成は国家債務増加という副作用が伴われるだけに、できるだけ慎重にアプローチするのが正しいが、不況の影が日々濃くなっている現状の中、できる限りの対策は全て打ち出す必要がある。しかし、積極的な財政・通貨政策は急場しのぎにはなるが、その限界がはっきりしている。朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が強調したサービス産業の「ネガティブ規制」でもただちに実施するのが、「雀の涙の補正予算」などの政策より、国家的費用はより少なくかかり、より大きな経済再生策になりかねない。



권순활논설위원 クォン・スンファル論説委員 shkwon@donga.com