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[オピニオン]環境部とサバ

Posted May. 25, 2016 07:37,   

Updated May. 25, 2016 07:45

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「お金がない人たちも腹いっぱい食べられるように/僕はまた海を切る/…/貧しい君、僕を選んでくれてありがとう/お疲れ様、今日一日も」。博士歌手ルシッド・フォールの歌「サバ」の歌詞のようにサバは庶民が好む魚だ。「真夜中にのどが渇いて冷蔵庫を開けてみたら/片隅にサバが塩漬けされている…」。1980年代、歌手キム・チャンワンは冷蔵庫の中のサバを見て、母親の愛を感じたとし「母とサバ」を歌った。

◆サバを焼く時にPM2.5がたくさん出るという研究結果が話題だ。狭い台所でサバを焼く時に出るPM2.5の水準が「重度汚染」発令基準の27倍になるという。メディアは、「サバの塩焼き注意報」と名づけた。塩焼きはそれとして、サバの煮つけやキムチチゲはどうかわからない。サムギョプサル(豚の三段バラ)であれ目玉焼きやチャーハンであれ火を使う料理の時はPM2.5が出るほかない。ホルムアルデヒド、揮発性有機化合物、ブラックカーボン、一酸化炭素など調理過程で出る様々な化学物質は、屋内大気汚染の主原因だ。

◆世界保健機関(WHO)によると、毎年700万人が大気汚染のために命を失う。このうち屋内汚染で亡くなる人が430万人(2012年)だ。窒素化合物、オゾン、花粉といった屋外汚染源よりも、ほこり、ラドン、アレルギー誘発物質といった屋内汚染による死者が意外にも多い。人は1日の80%屋内にいるので、屋内汚染に警戒心を持たなければならない。幸い、調理の時に出る汚染物質は15分喚起すればなくなる。

◆環境部がサバやチャーハンなど5つの料理の調理中に出る汚染物質を調査をした時期は昨年5~11月。ところで「PM2.5に対して環境部はいったい何をしたのか」という世論が起こると、環境部は突然この実験結果とともに「調理時の屋内空気管理ガイド」を発表した。PM2.5の発生原因が中国発の汚染源やディーゼル車のためだけではないということを強調し、責任の目をそらせようという意図ではないか疑わしい。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員shchung@donga.com



정성희기자 チョン・ソンヒ記者 shchung@donga.com