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「政治的発言」が目立って増えた潘基文氏

「政治的発言」が目立って増えた潘基文氏

Posted May. 20, 2016 07:54,   

Updated May. 20, 2016 08:01

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「私たちは人種差別と憎悪を煽る発言に憤る。特に、その発言が国民を結束させなければならない義務がある政治家や指導者になる人の口から出ればなおさらだ」(米コロンビア大学の卒業式での祝辞)

「国連事務総長として、残る任期7ヵ月余りの間、韓半島の平和と繁栄、正義の実現に向けた意味ある支援をすることに最善を尽くす」(コリアソサエティー年例晩餐会)

潜在的な大統領選候補として注目される潘基文(パン・ギムン)国連事務総長(72)が18日、米ニューヨークで政治的に意味のある発言をした。今月下旬の訪韓を控え、事実上、政治的行動を始めたのではないかという観測が流れている。

潘氏は同日午前、コロンビア大学の卒業式で名誉法学博士号を受けた後、祝辞を述べ、米共和党の大統領選候補に事実上確定したドナルド・トランプ氏(70)を暗に非難する発言をした。潘氏は、「私たちは歴史的なパリ協定を採択した。気候変動問題を否定する政治家には票を入れてはならない」と述べた。潘氏はパリ協定を自身の代表的な業績とするが、トランプ氏は「米国に良くない協定」と非難している。トランプ氏を非難した潘氏の祝辞は、若い大学生に大きな反響を受けた。

潘氏は同日夕方、コリアソサエティー年例晩餐会で、来年の大統領選出馬の可能性を問う韓国特派員の質問に、「事務総長として有終の美を飾ることができるよう助けてほしい」と述べ、特有の肯定も否定もしない話法を駆使した。潘氏は、「安東(アンドン)の河回村(ハフェマウル)訪問など韓国の日程一つ一つを大統領選挙への行動と解釈する見解が多い」という記者の問いには「大変だ。韓国に行くのが怖くなる」と即答を避けた。

同日の基調演説では、「韓半島の状況は(私が)大いに憂慮する事案だ」とし、「北朝鮮の核問題を解決するには、対話を継続して生産的な協力を拡大し、それを通じて相互信頼と全面的和解に進む方法しかない」と強調した。また、「韓半島の平和に向けていかなる努力もする」と繰り返し明らかにした。北朝鮮の4回目の核実験や長距離ミサイル発射、これに対する国連安全保障理事会の歴史上最強の北朝鮮制裁決議で膠着した韓半島と北東アジア情勢を対話と和解モードに切り替えることに尽力するという意味だと、外交筋は伝えた。

晩餐会には、駐フィリピン米国大使に指名されたソン・キム米国務省特別代表(北朝鮮問題担当)、趙允旋(チョ・ユンソン)前大統領政務首席秘書官も参加した。趙氏は、「米国で学校に通う娘に会いに来て、立ち寄った」と話した。



뉴욕=부형권특파원 ニューヨーク=プ・ヒョングォン特派員 bookum90@donga.com