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トランプ氏の「韓国たたき」公約は誰の作品?

トランプ氏の「韓国たたき」公約は誰の作品?

Posted May. 06, 2016 07:23,   

Updated May. 06, 2016 07:53

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米共和党の大統領選候補であるドナルド・トランプ氏が、韓国など同盟国に対して防衛費全額負担を主張したことで、誰が外交門外漢のトランプ氏に歪んだ認識をさせているのかに関心が集まっている。トランプ氏は3月21日、米紙ワシントンポストとのインタビューで、外交政策の情報をどこで得るのかという質問に、「新聞や放送などメディアで見聞きして知っている」と明らかにし、トランプ氏が外交関連書籍すら読んでいないことをうかがわせた。

トランプ氏はその際、外交安保分野のアドバイザーを務めた「国家安保委員会」の6人の名前を公開した。ワシントン外交関係者の間で名前を言えば分かるトップクラスではない。座長は、共和党のジェフ・セッションズ連邦上院議員(アラバマ州)で、そのほかの5人は、米国防大学教授のワリド・ファレス氏、グローバル・エネルギー・キャピタル創立者のカーター・ペイジ氏、ハドソン研究所エネルギー安全保障アナリストのジョージ・パパドプロス氏、元国防総省監察官(弁護士)のジョー・シュミッツ氏、元オラクル最高運営責任者(COO)のキース・ケロッグ氏だ。ここに、陸軍中将出身で今年の初めまで米国防情報局(DIA)長官を務めたマイケル・フリン氏もアドバイザーを務めているという。

当選4選のセッションズ議員はトランプ氏と同年齢で、2月に連邦上院議員で初めてトランプ氏への支持を宣言した。アラバマ州検察総長出身で軍事専門家とされる。17年間、上院軍事委で活動し、今は軍事委傘下の戦略小委員会の委員長を務めている。戦略核兵器、情報戦、弾道ミサイル開発など米軍の核心戦力を扱う小委員会だ。現代(ヒョンデ)自動車米国工場が選挙区にあるが、先月25日の上院全体会議で、「韓米自由貿易協定(FTA)が米国に良いものと考えたが予想が外れた」と明らかにした。トランプ氏が先月27日に宣言した「アメリカ・ファースト」(米国第一)の外交路線もセッションズ議員の助言によるという。

フリン氏は対テロ専門家で、昨年12月にDIA長官としてロシアを訪問し、プーチン大統領と会談した。辞任直後の2月にCNNに出演し、ヒラリー・クリントン前国務長官の「電子メールスキャンダル」について、「私がそうしたなら、おそらく監獄行きだろう」と非難した。これを機にトランプ陣営に合流したとされる。

ファレス氏は、中東問題と関連して米議会聴聞会に出席して証言したほか、2012年の共和党大統領選候補だったミット・ロムニー氏のアドバイザーを務めたほど陣営内の外交専門家とされる。大統領選候補の指名を争ったベン・カーソン氏のアドバイザーだったパパドプロス氏は、トランプ氏の執権時にはホワイトハウス特別顧問になるとささやかれている。

ワシントン政界では、トランプ氏が大統領選候補になったため、共和党やヘリテージ財団のような保守シンクタンクから追加で外交安保アドバイザーを迎えると見ている。共和党のナンバー2であるミッチ・マコーネル上院院内代表が同日、声明を出してトランプ氏の支持を宣言するなど、党主流も「トランプ候補」を認めており、人材プールは次第に広がる見通しだ。米紙ニューヨーク・タイムズは先月30日、トランプ氏とのインタビューに基づいて「トランプ氏が学者や外交官よりも各分野で経験を積んだ議員や軍人、企業の最高経営者などをアドバイザーに好んでいる」と伝えた。



워싱턴=이승헌 ワシントン=イ・スンホン特派員 특파원ddr@donga.com