信者でない外国人女性もイスラム式の服装を着用しなければならないというイラン法規により、朴大統領は専用機の中からルサリーを着用した。昨年3月にアラブ首長国連邦(UAE)を訪問した際、朴大統領はモスク(イスラム寺院)に於いてのみ「シェイラ」というスカーフの形のヒジャブを着用し、サウジアラビアでは現地の伝統衣装を着用しなかった。
ルサリーは、ムスリム女性のヒジャブの中で隠す部分が最も少なく、前・後頭部を出せる。ヘアピンで髪を上げて固定し、正四角形のスカーフを三角にたたんで頭に巻く。同じタイプで長いスカーフの「ショール」があり、流行に敏感な若い女性が主に着用する。髪の毛をすべて隠して顔だけ出した「マグナエ」は肩までの布で、学生や働く女性が好んで着用する。
このほかにムスリム衣装の種類では、チャドルやブルカ、ニカブなどがある。目の部分だけ網にし、頭からつま先まで覆うブルカは、最も保守的な衣装だ。アフガニスタンなど一部の地域だけで目にすることができ、イラン女性はほとんど着ない。チャドルは、ワンピースのような伝統衣装「マント」を着て、顔があらわれるマグナエを頭にかぶり、上着のように着る服だ。ニカブは、目だけ除いて頭から胸まで覆う衣装で、イラン南部で主に着用する。
一方、朴大統領がイラン訪問で着た緑色のジャケットとパンツは、イラン国旗の色を考えたとされる。イスラム文化圏で緑は予言者ムハンマドに敬意を示す色で、神への信頼と平和を象徴する。
韓国外国語大学イラン語学科のユ・ダルスン教授は、「朴大統領のスーツは、イランのあるデザイナーが首脳会談の性格を考えて色とデザインをオーダーメードで作ったと聞いている」とし、「イランを尊重する意味で、ムスリム式律法に合った服を着用した」と話した。
최고야기자 チェ・ゴヤ記者 best@donga.com