米国を代表する世界的バレエ団であるアメリカンバレエシアター(ABT)の首席ダンサーを務めているソ・ヒ氏(30)の声は、感激からか、かすかに震えた。先月30日、YAGPコンクール入賞者らのエキシビションが行われたニューヨーク・ブルックリンにあるハワード・ギルマンオペラハウスで、ソ氏は舞台に上がってこう語った。YAGPの初の韓国コンクールは7月22日から24日かけてソウル広津区(クァンジング)のユニバーサルアートセンターで行われる。
YAGPコンクールはこれまで、サンフランシスコやボストン、シカゴなど米10数余りの大都市や日本、中国、フランス、メキシコ、ブラジル、アルゼンチンなどで行われた。ソ氏は、「2012年からYAGP米本部に対して、韓国でもコンクールを開催すべき理由について地道に説得してきた」と説明した。5年間の努力が実ったことになる。
2000年に創設されたYAGPは、バレエの新人発掘に力を入れてきたことで有名だ。世界の9〜19歳のダンサーの卵を対象に、ジュニア(12〜14歳)とシニア(15〜19歳)部門に分けてコンクールが行われる。ソ氏は2003年、韓国人初にYAGPシニア部門のグランプリを受賞した。その後、ロシア・サンクトペテルブルクのマリインスーキバレエ団の首席ダンサーであるキム・ギムン氏(24)が2012年に、韓国芸術総合学校・英才教育院出身のチョン・ジュンヒョク君(18)が今年、グランプリを受賞した。
ソ氏は、「YAGP関連行事に講師として招かれるたびに、『このコンクールが韓国でも開催されれば、韓国の後輩たちにもより多くのチャンスが与えられるはずなのに』という気持ちが強かった」と話した。
「YAGP側と行政的なことを話し合いながら、一日に何度も電子メールをやり取りしました。『バレリーナである私がこんなことまですることが果たして正しいことなのか』という気もしましたが、才能ある後輩たちがコンクールのため、多くの費用や時間をかけて海外に出かけなくても済むだけでも遣り甲斐を感じています」
뉴욕=부형권특파원 ニューヨーク=プ・ヒョングォン特派員 bookum90@donga.com