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[社説]チョン・ウンホ事件を巡る前官礼遇やロビー疑惑について厳正に調査すべきだ

[社説]チョン・ウンホ事件を巡る前官礼遇やロビー疑惑について厳正に調査すべきだ

Posted April. 29, 2016 08:10,   

Updated April. 29, 2016 08:47

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ネイチャーリパブリックのチョン・ウンホ代表が、フィリピン遠征賭博事件の控訴審で執行猶予や保釈を受けるため、全面的ロビーを試みた痕跡がいたるところから明らかになっている。検察はこの事件に関わったブローカーであるイ某氏に対して、急きょ逮捕状を発行した。検察は、「イ氏本人の請託疑惑に関する調査だ」と明らかにしたが、イ容疑者は昨年12月、チョン代表事件と関連してソウル中央地裁のL部長判事と夕食を共にしたことが明らかになった。

チョン代表は、部長判事出身の弁護士たちを選任したのとは別に、コネを総動員してロビーを試みた。チョン代表控訴審の弁護を担当したが暴行を受け、解任となったチェ某弁護士の暴露によると、チョン代表が自社がスポンサーとなった美人コンテストで、とある部長判事の娘が入賞するよう支援した情況が明らかになった。その部長判事も、チョン代表釈放ロビーに関わった動員リストに含まれているという。首都圏裁判所のK部長判事も、チョン代表と親交のある整形外科医を通じて、控訴審裁判部に請託するよう頼まれたという。

チョン代表への検察の控訴審の求刑も異例に1審の3年から2年6か月に減った。検事長出身であるH弁護士への前官礼遇が寛大な求刑を可能にさせたという疑惑がもたれている。H弁護士はこれに先立って、チョン代表のマカオ遠征賭博事件の捜査では、嫌疑なしの処分を受け、1億5000万ウォンの受任料を受け取った。チョン代表による前官を動員したロビーが、検察で功を奏した情況が次々と明らかになっているだけに、厳正に捜査しなければならない。

前官礼遇と法曹ブローカーとは、法曹界の根深い弊害だ。1999年、大田(テジョン)法曹不正事件時は、部長検事出身である弁護士から金を受け取ったことで、検事6人が辞任した。2006年は法曹ブローカーであるキム・フンス氏の暴露を受け、次官級である高裁部長判事が拘束され、実刑判決を受けた。昨年は、とある判事が貸付業者から億ウォン台の金を受け取って拘束起訴された。このような法曹不正を根絶するため、数々の制度改善策が打ち出されてきたが、いまだ、部長判事が堂々とブローカーから供応を受ける旧態が根絶されておらず、誠に嘆かわしいことだ。

チョン代表のロビー疑惑は、対立の起きた弁護士の暴露がなかったら、水面下に隠されて浮いてこなかったはずだ。法曹界でこのような前官礼遇やブローカーによるロビーがどれほど蔓延しているか知るすべがない。検察は、味方の肩を持つ「仲間庇い」の批判を受けないためには、全ての疑惑について徹底的に捜査しなければならない。



송평인기자 ソン・ピョンイン記者 pisong@donga.com