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窃盗犯が盗んだ対馬の仏像、倭寇略奪の可能性

窃盗犯が盗んだ対馬の仏像、倭寇略奪の可能性

Posted April. 12, 2016 07:16,   

Updated April. 12, 2016 07:21

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長崎県対馬で盗難に遭った後、韓国に持ち込まれた金銅観世音菩薩坐像に対して、韓国文化財庁が「倭寇の略奪の可能性は高いが、断定できない」という内容の調査報告書を検察に提出したことが確認された。11日、文化財庁とNHKによると、2012年10月、韓国の窃盗グループが盗んで韓国に持ち込んだ金銅観世音菩薩坐像に対して、文化財庁は「倭寇の略奪による国外搬出の事実を発見することは難しい」と明らかにした。

窃盗グループは、盗んだ2つの仏像を韓国に持ち込み、2013年1月に警察に逮捕された。その直後、忠清南道瑞山(チョンチョンナムド・ソサン)の浮石寺(プソクサ)は、「14世紀に韓国で製作され、浮石寺に保管されていたものを倭寇が略奪した」とし、仏像を日本に返すことはできないという移転禁止仮処分申請を出し、裁判所がこれを受け入れたことで、韓日の外交問題に飛び火した。文化財庁の報告書は、検察から仮処分申請に対する諮問を受け、2014年末に提出したものだ。

文化財庁は、意見書を作成するために、仏像の専門家たちに仏像が略奪かどうかについて考証を依頼した。しかし、専門家たちは、略奪の事実を裏付ける史料を発見することができなかった。文化財庁関係者は、「高麗末に倭寇の頻繁な出没記録があり、略奪の可能性はあるが、この仏像に関する記録は探せなかった」とし、「検察の諮問要請の性格上、文化財専門家の事実考証を中心に構成した」と明らかにした。

文化財庁は共に盗難に遭って昨年7月に返還された銅造如来立像に対しても、「倭寇の略奪による国外搬出の事実を発見することは難しい」とし、「韓日仏教の文化交流の次元で日本に伝来した可能性もある」と指摘した。

仏像が保管されていた観音寺は、先月、韓国法務部、外交部、文化財庁に仏像の早期返還を要請する書簡を送った。浮石寺は、仮処分申請後3年間、本件の訴訟を起こさなかったので、韓国検察は2月26日から仮処分取消申請ができる状態だ。一部では、検察が近く仮処分取消申請をし、仏像を返還するという見通しも出ている。

キム・サンウン記者



도쿄=장원재특파원 peacechaos@donga.com · 김상운 東京=チャン・ジェウォン特派員 기자sukim@donga.com