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秦鍾午のピストル、リオ五輪金を照準

Posted April. 09, 2016 07:15,   

Updated April. 09, 2016 07:21

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射撃ラインに立った秦鍾午(チン・ジョンオ=37・KT)はためらうことなく引き金を引いた。8日に大邱(テグ)射撃場で行われたリオデジャネイロオリンピック男子50メートルピストル代表選考戦(5回戦)で秦鍾午は、参加選手17人の中では一番先に試合を終えた。普段より30分も早く試合を終えた秦鍾午 は、「体調がよくなかったので、早めに試合を終えた」と余裕を見せた。

しかし、うわべとは違って、秦鍾午は、4回連続オリンピック出場という夢がだめになるのではないかと相当心配した。代表選考の確定後、ようやく明るい笑いを見せた秦鍾午は、「しばらくは銃を打ちたくないほど、選考戦に集中した。今回のオリンピックが最後だという覚悟で、最善を尽くした」と語った。

秦鍾午は、1~5回選考戦合計2827点で首位に立ち、2位のハン・スンウ(KT=2790点)と一緒にオリンピック出場権を手にした。リオ五輪で10メートルライフルと50メートルピストルの2種目に出場することが決まった秦鍾午は、韓国スポーツ史上初のオリンピック個人種目3連覇に挑戦する。秦鍾午は、2008年の北京五輪50メートルピストルと2013年のロンドン五輪10メートルライフルと50メートルピストルで金メダルを獲得した。秦鍾午は、「選考戦は忘れ、やり直す気持ちでオリンピックに備えたいと思う」と言い、「世界射撃史上、個人種目でオリンピック3連覇を達成した選手がいないだけに、50メートルピストル3連覇を必ず達成したい」と話した。すでに、5つのオリンピックメダル(金メダル=3個、銀メダル=2個)を保有している秦鍾午は、リオ五輪で二つのメダルを追加すれば、アーチェリーの金水寧(キム・スニョン)が保有している韓国選手史上最多メダルの記録(6個)を更新することになる。

4度目のオリンピック出場を達成した秦鍾午は、「そろそろ後輩たちに代表ポストを明け渡すべきではないかという声を聴かされるのが最もつらい」と話した。彼は、「自分で体力の限界を感じたことはある。大学時代の視力は1.5だったが、今は0.6となっている」と言いながらも、「ブラジルは一度も行ったことがないので、絶対代表に選ばれたかった。さらに2020年の東京オリンピックにも歯を食いしばって挑戦したいと思う」と語った。

プレッシャーに打ち勝って韓国射撃のトップを守ってきた秘訣としては、太極マークへの誇りを取り上げた。氏は、「競技場に来る前に、テレビで映画『国家代表』を見ながら、国家代表の誇りを繰り返して考えた。太極マークを付けた時の誇らしさを思い浮かべながら、危機を克服してきた」と語った。秦鍾午は同日、スイスのとある銃器会社が自分の注文に合わせて特別製作した銃を使って、目を引いた。赤色の銃には、「秦鍾午No.1」という文字が刻まれていた。秦鍾午は、「オリンピックで多くの記録を打ち立てることで、この銃が博物館に展示させたいと思う」と話した。

女子部門では、オリンピック2連覇に挑戦するキム・ジャンミ(24、ウリ銀行)が、女子25メートルピストル代表に選ばれた。



대구=정윤철기자 大邱=チョン・ユンチョル記者 trigger@donga.com