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米共和党、火がついた「トランプ内戦」

Posted March. 05, 2016 07:08,   

Updated March. 05, 2016 07:13

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米共和党の大統領選候補者指名争いが、ドタバタ劇の様相を呈している。共和党の予備選で先頭を走っている「異端児」ドナルド・トランプ氏と共和党の歴代大統領候補が類例のない過激な言葉で乱打戦を繰り広げている。相手の身体に言及する人身攻撃もはばからない。米メディアは、「共和党で内戦が起こっている」と指摘した。

2012年の共和党大統領選候補だったミット・ロムニー元マサチューセッツ州知事は3日(現地時間)、ユタ州ソルトレイクシティにあるユタ大学での演説で「トランプ反対」を宣言した。ロムニー氏は、「トランプはにせ物であり詐欺師だ」と露骨に非難した。また、「彼の公約はトランプ大学の卒業証書よりも価値がない」と言い放った。さらに、「彼は貪欲で、見え張りで、女性を嫌悪し、おかしなことこの上ない大根役者だ」と吐き捨てた。ロムニー氏は「悪が善を踏みにじっている」とも述べた。そして、「トランプ氏の(候補)指名が国家的自殺になり得る」とし、「トランプ氏は大統領になる気質や判断力を有していない。有権者は正しい選択をしなければならない」と呼びかけた。

2008年の大統領選候補ジョン・マケイン上院議員も声明を出し、「国家安全保障の問題に関するトランプ氏の自覚なく危険な発言をめぐる多くの憂慮に共感している」とし、反トランプ陣営に合流した。

 

米紙ニューヨーク・タイムズは、「共和党の主流指導者が、大統領候補になる人を猛攻撃するのは前例のないことだ」と報じた。検証されていない「暴言隊長」候補では本戦で勝つことができないという共和党内の危機感を示す。

トランプ氏も気落ちしてはいなかった。トランプ氏は同日、メイン州での演説で、「4年前の大統領選挙の時、ロムニー氏が支持を懇願した」とし、「その時、私がひざまずけといったとすれば、ロムニー氏はそうしただろう」と嘲弄した。ソーシャルメディアを通じては、「私が共和党に数百万人の支持者を引っ張ってきたが、指導部がそれを破壊しようとしている」と非難した。

トランプ氏は初めて無所属出馬の可能性までも唆した。トランプ氏はMSNBCとのインタビューで、「もし私が党を離れるなら、無所属で出馬する」とし、「私を支持する数百万の有権者は共に出て来るだろう」と述べた。

同日、ミシガン州デトロイトで、FOXニュースの主催で開かれた共和党テレビ討論では、トランプ氏とライバル候補のマルオ・ルビオ上院議員の間で暴言が飛び交った。トランプ氏は手をあげて見せ、「これが小さく見えるか。これが小さいなら、別のところも小さいだろう。約束するが、私は問題ない」と述べた。最近、トランプ氏はルビオ氏に向かって「背が低い」とからかい、ルビオ氏はトランプ氏に「指が短い人は信じることはできない」と反論した。両者は同日も「ちびマルコ」「大きなドナルド」と舌戦を繰り広げた。

共和党指導部の集中砲火にもかかわらず、トランプ氏の支持率は堅固だ。15日の「ミニ・スーパーチューズデー」の地域のうちルビオ氏の地元のフロリダ州とジョン・ケーシック州知事の地元のオハイオ州でも、トランプ氏は圧倒的な1位を走っている。

 

一部では、共和党がオバマ政権7年間の授権能力を示すことができないことへの反省が優先されなければならないという指摘も出ている。米紙ワシントンポストは、「トランプ氏が浮上する間、共和党指導部は何をしたのか振り返らなければならない」と論評した。2008年の大統領選候補者指名争いに参加したジョン・リーマン元海軍将軍は、ニューヨーク・タイムズとのインタビューで、「トランプ氏が最高司令官に適切かという質問を投じることは重要だが、遅すぎた」と述べた。



워싱턴=박정훈 ワシントン=パク・ジョンフン特派員 특파원sunshade@donga.com