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[オピニオン]中国の「Kビューティー」けん制

[オピニオン]中国の「Kビューティー」けん制

Posted March. 04, 2016 07:04,   

Updated March. 04, 2016 07:13

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タレントの李英愛(イ・ヨンエ)や宋惠敎(ソン・ヘギョ)、チョン・ジヒョンは中国で、「韓流の女神」と呼ばれている。韓国ドラマで人気を得た後、韓国化粧品(K-ビューティー)モデルとして活動しながら、Kビューティーブームを拡散させた。黄正音(ファン・ジョンウム)やイ・ハニ、ソン・ジヒョ、キム・コウンも、Kビューティースターへと跳躍した。韓国芸能人たちの白くてきれいな肌は、中国の若い女性たちにはあこがれの対象。彼女たちをモデルに起用した韓国化粧品の人気も高まっている。

◆1990年代までは、フランスのシャネルや日本の資生堂化粧品が、あこがれの対象だった。韓国人女性が海外旅行に行ってきた親族たちからもらいたい最高のプレゼントでもあった。当時、韓国化粧品は、海外には名刺すら出せない内需品目だった。今は、中国や台湾、香港などの中華圏や東南アジア、さらには欧州や米国でもKビューティーブームが起きている。グローバル不況の中でも昨年、韓国化粧品の輸出額は29億2948万ドル(約3兆8405億ウォン)と、前年より52.7%も伸びており、特に中国向け輸出は99.2%も急増した。

◆中国市場攻略の先頭走者であるアモーレパシフィックは昨年、国内化粧品ブランドとしては初めて、国内外での年間売上1兆ウォンを突破したプレミアム漢方化粧品・雪花秀(ソルファス)を打ち出して、5兆5020億ウォンの売上を記録した。中国でアモーレパシフィックブランドは、P&Gやロレアルには及ばないが、資生堂やSK-IIなどの日本ブランドを抜いた。LG生活健康も、プレミアム級・后(フ)ブランドを打ち出して、化粧品部門だけで2兆4050億ウォンの売上を上げた。

◆中国が輸入化粧品を強く規制しようとする動きを見せており、国内化粧品業界が緊張している。中国政府は昨年6月、化粧品条例を見直して、韓国の競争力の高い美白化粧品を、衛生許可所要期間が11ヶ月もかかる「特殊化粧品」に分類しなおしたのに続き、皺改善化粧品も、同じ措置を取って規制するものとみられる。自国産業の保護を名分に打ち出しているが、韓国化粧品を狙ったけん制の性格が強い。輸出の新しい親孝行商品として浮上したKビューティーが、中国の非関税輸入障壁に遮られて、被害を受けることがないよう、官民が力や知恵を集めて対処しなければならない。

権純活(クォン・スンファル)論説委員 shkwon@donga.com