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[オピニオン]水ぶくれのできた韓国政治

[オピニオン]水ぶくれのできた韓国政治

Posted February. 27, 2016 07:22,   

Updated February. 27, 2016 07:35

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政治家はどうも身言書判と言える。彼が口にする言葉や文、その中に含まれている判断力も重要だが、さすが、目に見える姿がそれに優先する。このような長官や政治家は、唇に水膨れができたり、顔に腫れものができたら困る。この程度で公の席上に顔を出さないわけにもいかず、顔を出そうとすればメンツが立たない。しかし、状況によっては、孤軍奮闘するという印象を与えて、かえって良い点数がつけられたりもする。

◆統一部の洪容杓(ホン・ヨンピョ)長官は、開城(ケソン)公団の閉鎖を発表する際、鼻の下から右唇の間に大きな水ぶくれができた姿で現れた。旧正月直前に、北朝鮮が長距離ミサイル発射事件に踏み切った後、肉体的や精神的苦労が多かったようだ。元々か弱い印象である上、腫れものまでできると、気の毒そうな気までした。政府に批判的なとある新聞は、洪長官が開城公団閉鎖決定の過程で、大統領府から厳しく叱責されたかのように報じた。それに、洪長官の写真を張っておいたので、事実如何とは関係なく、もっともらしく映った。

◆最近は、頑丈な体の持ち主であり、血色もよい与党セヌリ党の金武星(キム・ムソン)代表が、左の上の唇に腫れものができた姿で現れた。国会は空転を繰り返し、党内からは、親朴(親朴槿恵)系と非朴(非朴槿恵)系との対立が激化しているなか、親朴系と言われている李漢久(イ・ハング)公認管理委員長が公認業務を開始すると、激しいプレッシャーを受けたようだ。国民の党の安哲秀(アン・チョルス)代表も先日、左下の唇に水膨れができた。新党立ち上げ後、ピークに達した後、底知れず下落を続ける党の支持率を引き上げるための強行軍であり、疲れが相当溜まっているようだ。

◆「私は人の顔を見ただけで、時代の姿は見なかった」。映画「観相師」に観相師として登場する主人公の宋康昊(ソン・ガンホ)はこう語る。人間ではなく時代に目をむけば、今、唇に水膨れができたのは我が政治だ。最大野党共に民主党は、国会本会でテロ防止法の可決を食い止めると主張し、日中を問わず、フィリバスター(議事妨害)をするために疲れているし、朴槿恵(バク・グンへ)大統領は、いよいよフィリバスターまでしながら法案可決を遮っている国会の姿に、机を10回も叩くほど憤っている。これと言った処方箋がないので、なおさら息苦しい。

宋平仁(ソン・ピョンイン)論説委員pisong@donga.com