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[社説]野党はフィリバスターを止めてテロ防止法を採決せよ

[社説]野党はフィリバスターを止めてテロ防止法を採決せよ

Posted February. 25, 2016 07:24,   

Updated February. 25, 2016 07:51

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野党が、テロ防止法の国会本会議の処理を阻止するために、23日から合法的議事進行妨害である無制限討論(フィリバスター)作戦を続けている。最初の発言に立った「共に民主党」の金光珍(キム・グァンジン)議員は5時間33分の演説で、1964年の金大中(キム・デジュン)議員の記録(5時間19分)を破った。3番目の発言者である同党の殷秀美(ウン・スミ)議員は10時間18分の演説で、1969年の朴漢相(パク・ハンサン)議員が法司委で立てた国内最長記録(10時間15分)を破った。まるで発言者が新記録更新の競争をしているかのようだ。殷議員は懸案と関係のない失業給与法案などについて話し、自分のフェイスブックの書き込みを読んだ場面もあった。2人の議員はいずれも比例代表出身なので、選挙区の公認を受けるために、熱が入るのかもしれない。

フィリバスターは1973年に廃止され、2012年に国会先進化法と呼ばれる改正国会法が導入されて復活した。国会先進化法で野党の合意が得られなければ、争点法案が常任委の敷居をまたぐことはできない。国会議長の職権上程まで天災地変、戦時・事変または、これに準ずる国家非常事態、交渉団体代表との合意に要件が厳しく制限される。国会議長がどうにか職権上程しても今回のようにフィリバスターで再び妨害できる。少数党が多数党の立法推進を阻止し、さらには国会を思うままにできるように二重三重の装置を置いて立法阻止を保障したわけだ。このようなやり方で、無理矢理多数党になるのに躍起になって選挙をする理由は何なのだろうか。

テロ防止法は、法案の名称どおり「国民保護と公共安全」のためのものだ。韓国も決してテロの安全地帯ではない。過激派組織「イスラム国」(IS)が公開したテロ対象60ヵ国に韓国も含まれている。北朝鮮の4度目の核実験と長距離ロケット発射に続き、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記は、対南テロの力量強化まで指示した。事実上、国家非常事態だと言っても過言ではない。このような状況で、野党がテロ防止法をフィリバスターの対象にしたことは理解し難い。

テロ防止法案は、野党の要求を反映し、対テロセンターを国家情報院ではなく首相室に置くことを決めた。情報収集権を国家情報院に与えるものの、国民の基本権侵害防止のために対テロ人権保護官を置くことを明文化した。にもかかわらず、野党がテロ危険人物に対する情報収集権まで国家情報院ではなく国民安全処に与えなければならないと主張することは、世界の流れにも現実にもそぐわない。「共に民主党」は直ちにフィリバスターを止め、テロ防止法案を採決せよ。



이진녕 イ・ジンニョン記者 jinnyong@donga.com