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[社説]グローバルリスクの兆しに「北朝鮮リスク」、先制的対応で克服すべきだ

[社説]グローバルリスクの兆しに「北朝鮮リスク」、先制的対応で克服すべきだ

Posted February. 12, 2016 07:27,   

Updated February. 12, 2016 07:34

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旧正月連休を終えて韓国金融市場がオープンした昨日、急激な株安やウォン安が同時に進んだ。総合株価指数(コスピ)は5日より56.25ポイント(2.93)安の1861.54で取引を終え、3年8か月ぶりの最大の下げ幅を記録した。対ドルウォン相場は、1ドル=1202.5ウォンで1ドル=5.1ウォンもウォン安ドル高が進んだ。

最近のグローバル経済は、中国経済のハードランディングを巡る懸念や国際原油価格の急落という従来の不安要因と共に、日本や欧州、米国などの先進諸国で軒並みに現れた尋常でない兆しのため、動揺している。日本は景気刺激のために、マイナス金利という劇薬処方を下したものの、かえって円高が急激に進み、9日と10日の二日間で、日経平均株価は7.6%も暴落した。香港証券市場に上場された中国企業で構成された香港ハンセン中国企業指数は昨日、取引中一時5%近くも急落した。英紙フィナンシャルタイムスは、「2008年の金融危機時より、もっと事業を手掛けるのが難しい状況に見舞われている」と見込み、米ブルームバーグ通信は、中国発世界金融危機を警告するほどだ。米連邦準備制度(FRB)のジャネット・イエレン議長が10日、「金利引き上げのテンポを遅らせることもありうる」と明らかにしたのも、市場では米経済回復テンポが減速するだろうというメッセージとして受け止められている。

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)政権の4回目の核・長距離ミサイル発射の挑発に対して、韓米日3国が強力な対北制裁措置を次々と発表して、韓半島の地政学的リスクが高まったことも、韓国経済には大きな負担となっている。「金正恩発リスク」が膨らむことになれば、金融市場や実体経済には悪影響が現れるだろう。国の格付けに悪材料となり、政府の今年の経済成長率目標値の3.1%も達成も容易でないかもしれない。

明日で発足1か月目を迎える柳一鎬(ユ・イルホ)経済チームは、国内外の流れを正確、かつ迅速に把握し、金融市場の安定や輸出、内需刺激策を急いでまとめなければならない。厳しい時ほど、企業や国民も能力が許す範囲内で、投資と消費活動を正常に行うことで、景気低迷や金融不安という経済の悪循環を食い止めることができる。



권순활논설위원 クォン・スンファル論説委員 shkwon@donga.com