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[社説]「北朝鮮潰滅論」金鍾仁代表と北朝鮮をかばう議員の不調和

[社説]「北朝鮮潰滅論」金鍾仁代表と北朝鮮をかばう議員の不調和

Posted February. 10, 2016 07:11,   

Updated February. 10, 2016 07:20

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野党「共に民主党」の金鍾仁(キム・ジョンイン)非常対策委員長は9日、陸軍部隊を訪れ、「北朝鮮潰滅論」について発言した。金委員長は、「将兵たちが国防態勢を堅固にし、韓国経済が跳躍的に発展すれば、いつか北朝鮮体制が潰滅し、統一の日が来るだろう」と話した。金委員長は、北朝鮮が長距離ミサイルを発射した7日の緊急対策会議では、「ソ連は核がなくて国家が崩壊したのではない」とし、北朝鮮「瓦解論」を取り上げた。「共に民主党」代表である金委員長が、野党のタブーに相違ない北朝鮮の瓦解に続き潰滅まで言及すると、金聖洙(キム・ソンス)報道官は「壊滅は韓国が攻撃することであり、金委員長が言った潰滅は自滅と同様の言葉だ」と主張した。

金委員長が、与野党代表の中で先に前方を訪れ、「北朝鮮潰滅論」について発言したのは、4度目の核実験1ヵ月後に長距離ミサイルを発射した金正恩(キム・ジョンウン)政権に憤る民心を意識したのだ。地上波のある放送局が8日に発表した世論調査で、国民の67.8%が韓半島に高高度防衛ミサイル(THAAD)を配備しなければならないと答えた。にもかかわらず「共に民主党」の李海瓚(イ・ヘチャン)議員は同日、国会外交通商委員会で「北朝鮮がミサイルを発射するやいなやTHAAD配備を公式化すれば、中国が韓国政府の真正性を疑う」と反対した。

7日、外交統一委員会では、「共に民主党」の陳聲準(チン・ソンジュン)、金光珍(キム・グァンジン)議員が、北朝鮮が発射したのはミサイルではなく人工衛星と見るべきだという呆れた発言をした。人工衛星なら、ロケット搭載体の重量が800~1500キロ(韓国のアリラン3号衛星は約1100キロ)になってこそ地球の軌道を回って機能を遂行することができる。北朝鮮の立場を代弁する朝鮮総連の機関紙、朝鮮新報は2009年、衛星ロケットと大陸間弾道ミサイル(ICBM)は「表裏一体」と明らかにし、ICBM能力を開発しようとする内心を露にした。両議員が血税を受け取っているという事実が嘆かわしい。

果たして「北朝鮮潰滅論」を語る「共に民主党」代表が、光明星4号が「ミサイルではなく人工衛星」と主張する議員を率いることができるだろうか。盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領が、「北朝鮮の核保有は自衛権の次元」と発言して以降、北朝鮮の核自衛権を擁護する態度が「共に民主党」のDNAのように刻印されてきた。金委員長がそのような「親北DNA」にメスを入れることができるのか、国民は不安な目で見ている。



박제균논설위원 パク・ジェギュン論説委員 phark@donga.com