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[オピニオン]中国の本心、環球時報

Posted February. 06, 2016 07:20,   

Updated February. 06, 2016 07:27

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中国共産党の機関紙「人民日報」の姉妹紙である「環球時報」(The Global Times)は5日、社説で、米国のオバマ大統領を「度量が小さく大国指導者の品格がない」と非難した。オバマ大統領が4日、ニュージーランドでの環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の署名式で、「中国のような国ではなく米国が21世紀の貿易規則を作らなければならない」と発言したことに怒ったのだ。中国官営メディアが外国に苦言を呈することはいいとしても、相手国の首脳を人身攻撃するのは異例だ。環球時報は、中国ナショナリズムの素顔を露骨に表したことで、姉妹紙の人民日報よりも関心が集まっている。

◆環球時報は最近、韓半島事態にもしばしば意見を表明した。北朝鮮の4度目の核実験の直後には、「核武力は北朝鮮の国家的運命を変化させる突破口にはなれない」という社説で批判したが、その後、対北朝鮮制裁については、「中国は北朝鮮政権を『葬る』安保理決議には反対する」と線を引いた。特に韓国に対して、「米国の一つの『碁石』にすぎない」と侮蔑する見解を示した。韓国の高高度防衛ミサイル(THAAD)導入の検討についても、「中国の安全・利益を危険に陥れる」と露骨に牽制した。

◆同紙が北朝鮮を一方的に庇護しているわけではない。北朝鮮の長距離ミサイル発射の動きを受けて、「危険の極限に近づいている」、「もし衛星を打ち上げるなら、新たな代価を支払うことになる」と警告した。大きな流れで見れば、北朝鮮の核とミサイルを批判するが、強硬な対北朝鮮制裁はしないという中国の方針を、時には直接的に時に変奏で忠実に伝えている。

◆北京の外交関係者の間では、環球時報が、米国、日本、韓国を見る中国当局の胸の内を表わす鏡の役割をするという見方が多い。特に、社説の場合、文面の検閲を受けるため、官の立場から外れることはない。北朝鮮の挑発で韓半島の緊張が高まる状況で、このようなメディアを通じてでも中国の気流を推し量らなければならない「不通」の韓中関係がもどかしい。

韓起興(ハン・ギフン)論説委員 eligius@donga.com



한기흥기자 ハン・ギフン記者 eligius@donga.com