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家族旅行計画はお母さんが?最近では50代のおじさんも「几帳面に比較」

家族旅行計画はお母さんが?最近では50代のおじさんも「几帳面に比較」

Posted April. 13, 2019 10:49,   

Updated April. 13, 2019 10:49

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「奥様にもう一度だけ電話をお願いしてもよろしいでしょうか?」

数年前までは旅行会社に中年の男性が旅行商品について問い合わせれば、カウンセラーがこう答えた。記念日や命日、子供のテストスケジュールをよく知らない夫が、自分勝手に旅行計画を立てたものの、妻から電話がかかってきてキャンセルしたり、スケジュールを変えることがよくあったからだ。

しかし、このようなことも昔話だ。とある旅行会社の関係者は、「50代以上の男性が直接旅行代理店を訪ねてきて、旅行商品を入念に比較して、スマートフォンで家族のスケジュールを確認して旅行の日程を決める風景に慣れてきた」と話した。

1989年に海外旅行自由化が始まって以来、30年が過ぎた。海外に旅立つ観光客が増えたことで、旅行のトレンドも速いテンポで変わっている。場所に合わない色とりどりの登山服を着て欧州向け旅行に出るか、週に4、5つの都市を回る「行ってみた」という旅は過去のこと。今は公演観覧のためにタキシードを用意して旅に出たり、一つの都市で1週間や1か月間滞在しながら文化を味わうなど、旅行方式が多様化している。

●特別な場所を好む…中高年の欧州行きが増加


最も目立つことは、欧州、米国、東南アジアに行っても、他の人が多く行く都市や場所ではなく、特別な目的を持って特別な場所に行く空気となっている。ハナツアーのイ・ヒョク添乗員は、「プーケット、モルディブなどのリゾートを好んでいた新婚旅行も、最近ではアイスランドのオーロラ旅行、ボリビアのウユニ塩湖旅行など、他人がよく行かないところを好んでいる」とし、「旅行に出かける目的もはっきりしていて、アフリカ出写旅行、東京グルメ旅行、パリ美術館ツアーなど、一つの目的のために旅に出る人が増えている」と話した。

日本、中国、東南アジアなど、近くの観光スポットを好んでいた50代以上の旅行者が、より時間とコストのかかる欧州向けに発つことも注目に値する。とある旅行会社の関係者は、「2013~2018年にテレビで放送された『花よりおじいさん』の影響で、欧州旅行を希望する中高年の旅行者が増えている」と話した。特に70、80代の旅行者が大幅に増えた。ノランプンソン(黄色い風船という意)のキム・チョルドン添乗員は、「子供たちが親の還暦や古希を迎えて、宴会ではなく、欧州旅行の経費を払うケースが多い」と話した。

このため、韓国国内では問題がなかったが、海外の見知らぬ環境や時差による健康異常で、普通の旅行ができないケースもしばしば起きている。キム添乗員は、「子供たちが親と一緒に来ることをお勧めする。また、服用薬があれば多めに持ってきて、ぜひ機内に携帯するのが良い」と助言した。

●オフシーズンとピークの区分が消え、ショッピングも合理的

かつては旅行シーズンとオフシーズンが明確に区分された。しかし、最近、会社員は週52時間勤務制の実施と共に、休暇も自由に使う雰囲気が定着したことで、オフシーズンの時も旅行に出かけることが多い。また、ピーク時のホテル、飛行機などがオフシーズンより比較的高価なことも影響を及ぼした。モドゥツアーのナ・ヨンジュ添乗員は、「それだけ旅費を節約しようという実利派が多くなり、欧州だけでも昼より夜に見どころが豊富な地域が多く、オフシーズンと言われる夜の長い冬を好む人も多い」と話した。添乗員が推薦する旅行に出るのに最もいい時期はいつだろうか。ナ添乗員は、「発ちたいときに発つことが本当の旅だ」という賢答を出した。

海外旅行を経験した人が稀だった時代、海外に出かければ周囲の人々に与えるあまり使い物にならないお土産を袋いっぱいに買ってくる人が多かった。最近、韓国旅行者のトレンドは、「合理的ショッピング」である。ロッテ観光のリュ・ヨンヒ添乗員は、「10年前に比べて韓国旅行者の支出は多く減った」とし、「多くの人々が免税店で買い物を終え、韓国では買えないか、または価格差の大きい物品のみ購入する。お土産さえ写真で代わりにする雰囲気だ」と語った。

国力が高まり、韓国人旅行者のレベルも高くなったことで、海外で韓国人に接する雰囲気も相当変わっている。とある添乗員は、「以前はホテルやレストランで韓国人をきちんともてなさない空気だったが、いまはエチケットもよく、英語も上手な韓国人を好む雰囲気に変わった」と話した。


金東昱 creating@donga.com