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深まる米朝の溝「針の穴の接点探し」

Posted April. 11, 2019 08:46,   

Updated April. 11, 2019 08:46

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ポンペオ米国務長官が、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長を「暴君」と規定し、北朝鮮が「ビッグディール」に合意するまで制裁による「最大の圧力」基調を維持すると明らかにした。一方、金正恩氏は「緊張した情勢」に言及し、自力更正を強調した。文在寅(ムン・ジェイン)大統領が10日、トランプ米大統領との会談を通じて非核化交渉を再稼働させるために米国に出国したが、米朝がきっ抗した神経戦を続けていることから、今回の「ワンポイント」首脳会談は文大統領にとって就任後最も短くも、難しい会談になるという観測が流れている。

ポンペオ氏は9日(現地時間)、米上院歳出委員会小委の公聴会に出席し、「暴君という表現が金正恩氏に適用されることに同意するか」という質問に「もちろんだ」と答えた。

ポンペオ氏は、「北朝鮮との交渉中でも最大の経済圧力は維持するか」という質問に対しても「そうである」と述べ、対北交渉の目標として「完全かつ検証可能な韓半島の非核化(FFVD)とより大きな平和、通常兵器の危険の減少」と答えた。大統領府が何度も具体的な非核化措置とこれに伴う補償策が必要だとし、「グッド・イナフ・ディール」、「早期収穫」を強調したが、依然としてビッグディールにこだわっているということだ。

金正恩氏は9日、労働党中央委員会政治局拡大会議を開き、「緊張した情勢に対処して幹部が高度な責任性と創意性、自力更正、艱苦奮闘の革命精神を高く発揮し、わが党の新たな戦略的路線を徹底的に貫徹せよ」と指示したと、朝鮮中央通信が10日付で伝えた。トランプ政権が北朝鮮に対する制裁の手綱を引き締めると、これ見よがしに自力更正を掲げ、米国に譲歩する意思がないことを示したのだ。同通信は、「新しい闘争方向と方法を討議・決定するための党中央委全員会議を10日に招集することを決めた」と付け加えた。

南北、米朝対話の再開に向けて米国に発った文大統領の負担はますます大きくなっている。特に、北朝鮮に対するワシントンの不信が解消されず、米国から折衷案を引き出すことが難しくなったと懸念されている。これと関連してポンペオ氏は、ハノイでの米朝首脳会談の決裂後、先月中旬に米国を訪れた徐薫(ソ・フン)国家情報院長との面談を避けたという。米朝首脳会談の準備過程で緊密な協力を見せた韓米「情報ライン」にも穴が空いたのではないかという指摘が出ている。

にもかかわらず大統領府は、トランプ氏のメッセージに期待をかけている。大統領府関係者は、「トランプ氏が会談でどんな構想を公開するかが核心になるだろう」とし、「米国も今回の韓米首脳会談を米朝対話再開の契機にする考えを持っている」と話した。


ムン・ビョンギ記者 ワシントン=ハン・サンジュン特派員 weappon@donga.com · alwaysj@donga.com