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コレイル社長「南北鉄道が繋がってこそ、ユーラシア鉄道網が完結」

コレイル社長「南北鉄道が繋がってこそ、ユーラシア鉄道網が完結」

Posted April. 08, 2019 08:28,   

Updated April. 08, 2019 08:28

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「鉄道産業が競争力を持つためには、狭い国土から抜け出して、北朝鮮、さらに遠いユーラシア大陸と繋がらなければなりません。ソウルで開かれる国際鉄道協力機構(OSJD)の社長団会議は、韓国がユーラシア鉄道網の出発点であり、終着駅であることを広く知らせるきっかけになるでしょう」

「大陸鉄道の国連総会」と呼ばれるOSJD社長団会議が、8日から12日までソウル中区(チュング)にあるロッテホテルで開かれる。先月27日に就任した孫昞錫(ソン・ビョンソク)コレイル社長(57)はこの会議の議長を務め、対外的に公式デビューすることになる。孫社長は5日、ソウル駅で行った東亜(トンア)日報とのインタビューで、「ユーラシア鉄道網が完結性を備えるためには、韓国と北朝鮮までが繋がるべきだということを強調して、OSJD内における韓国の積極的な役割と南北大陸鉄道連結を巡る加盟国の支持を取り付けたい」と語った。

今回の社長団会議は、昨年6月、韓国がOSJDの正会員になった後、初めて行う国際行事だ。OSJDは、1956年に欧州とアジア間の国際鉄道の運行のために創設された国際機関で、韓国、北朝鮮、ロシア、中国など29カ国の政府と鉄道運営機関で構成されている。韓国は2014年にアフィリエイト会員になったが、北朝鮮の反対で正会員の加盟はそのつど失敗した。昨年、南北関係の追い風に乗って、4回目の挑戦の末に成功した。

正会員になれば、ユーラシア鉄道の利用と運営に関するすべての意思決定に参加できる。該当路線を通る国々といちいち個別協定を結ばなくてもよい。京釜線(キョンブソン、釜山〜ソウル)と京義線(キョンウィソン、ソウル〜新義州)、羅津(ナジン)を経てウラジオストクからモスクワまでを走るシベリア横断鉄道(TSR・9288キロ)をつなげる道が開かれたのだ。

大陸鉄道連結のためには、何よりも南北鉄道の協力が欠かせない。孫社長は、「韓国の鉄道競争力強化と統一後の鉄道主権という観点からも、南北鉄道の協力は重要な問題だ」とし、「韓国ではなく、第3国が北朝鮮鉄道の近代化事業を主導すれば、統一時代を迎えたとき、国益が損なわれることもありうる」と語った。南北関係の進展などの環境が造成されれば、北朝鮮の鉄道技術者をコレイルに招待する技術研修も推進する計画だ。

孫社長は、「南北鉄道の連結は、韓国国内物流業界にもチャンスになりうる」とし、「釜山(プサン)からオランダのアムステルダムまでは、船では30〜40日間がかかるが、鉄道では17日間で済むのでコストを削減できる」と語った。

就任の第一声として「鉄道の安全」を打ち出した。就任式も大田(テジョン)の本社ではなく、京畿道高陽市(キョンギド・コヤンシ)にある首都圏鉄道車両整備本部で行った。昨年12月の江陵(カンルン)線高速鉄道(KTX)脱線事故など、相次ぐ事故で苦労しただけに、鉄道安全に対する国民の信頼回復が最優先課題だと見たからだ。鉄道の非専門家だった元社長らと違って、国土部の鉄道局長を務めた専門知識を持つ彼に向けられた組織の期待もある。

孫社長は、「従業員の頭の中に安全が最優先順位に思い浮かぶように、組織文化を改善していきたい」とし、「老朽化した車両の交換と安全運行のための余裕車両の確保、鉄道施設への積極的な投資も急がれる」と強調した。コレイルは、上半期(1〜6月)内に安全関連投資の拡大などを盛り込んだ総合安全対策を発表する計画だ。

鉄道産業構造改革については、現在の鉄道事故と安全管理システムに関する監査院の監査結果が出た後、国土部がこれを反映して全体的な方策をまとめることになるだろうと明らかにした。文在寅(ムン・ジェイン)大統領の大統領選挙公約として推進されたコレイルと水西(スソ)高速鉄道(SRT)の統合に関する外部への研究委託は、江陵線脱線事故後に中止となっている。孫社長は、「まず鉄道関係機関間のコラボレーションを強化することに注力したい」と語った。


周愛眞 jaj@donga.com