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中国戦闘機が3日連続で台湾を威嚇、米国のインド・太平洋戦略を牽制か

中国戦闘機が3日連続で台湾を威嚇、米国のインド・太平洋戦略を牽制か

Posted April. 04, 2019 07:59,   

Updated April. 04, 2019 07:59

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中国の轟(H)6爆撃機2機と轟9偵察機1機が1日、台湾東方の宮古海峡を飛行し、台湾軍を緊張させた。台湾国防部は、「軍事警戒態勢を維持し、中国の脅威に対応する準備をした」と明らかにした。先月31日、中国の殲(J)戦闘機2機が台湾西方の台湾海峡の中間線を異例にも越えて台湾戦闘機と対峙した翌日だ。中国軍用機7機は先月30日にも宮古海峡を飛行した。

中国の軍用機が3日連続、台湾の東方、西方を飛行した。中国は、台湾と軍事協力を強化する米国に対する警告だと明らかにした。共産党機関紙「環球時報」は、「米国の軍艦が今年3回も台湾海峡を通過し、台湾と兵器を取り引きしたことに対する厳粛な警告」とし、「台湾海峡で米国の位置づけは次第に狭まるだろう」と主張した。

一方、米ホワイトハウスと国防総省、国務省は中国の台湾海峡の飛行を批判した。ジョン・ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)は「中国の軍事挑発は、民主主義を重視する人々の決心を強めるだけ」だと主張した。国務省も、「中国は強制的な脅迫手段を中止せよ」と非難した。

中国と台湾の戦闘機対峙事件は台湾をめぐる米国と中国の軍事覇権対立が熾烈になる様相を赤裸々に物語る。中国軍事専門家たちは、米国と中国の軍事的衝突が発生する可能性が最も高い場所として台湾を挙げている。

中国の習近平国家主席は今年、台湾と「一国両制」式統一を推進する考えを強く示した。今年初めの公式活動だった1月の台湾関連の行事での演説で、台湾に対する武力使用を排除しないと明らかにした。習氏は、「いかなる外部干渉も容認しない」とし、米国を非難した。中国は、台湾に対する軍事的脅威を繰り返し、米国の軍事影響力を弱めることにエネルギーを集中している。

一方、トランプ米大統領は、台湾との軍事協力を強化し、中国の海外経済拡張政策である「一帯一路」の牽制に速度をつけている。台湾の蔡英文総統は先月末、米国の保守系シンクタンク、ヘリテージ財団のセミナーで、「米国にF16V戦闘機と戦車の販売を打診した」とし、「全世界に台湾防衛に対する米国の約束を示すだろう」と強調した。トランプ政権は、戦闘機60機の販売を承認し、米議会もこの案件を可決すると予想される。1992年以来27年ぶりに米国が台湾にF16戦闘機を販売することになり、大きな波紋が予想される。

米国の目標は兵器の販売にとどまらず、中国を包囲し圧力をかけるインド・太平洋戦略に台湾を引き込むことだ。米国の対台湾窓口機関である米国在台協会(AIT)は今年9月、米国務省高官が参加する初の米台対話行事を開催することを明らかにした。AITのブレント・クリステンセン代表は、「インド・太平洋(戦略)を増進するうえで台湾よりも良いパートナーはいない」と強調した。


尹完準 zeitung@donga.com