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日本の学界「新元号『令和』、中国古典の影響を受けた」

日本の学界「新元号『令和』、中国古典の影響を受けた」

Posted April. 03, 2019 08:40,   

Updated April. 03, 2019 08:40

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日本の自負心を奮い立たせるために新元号「令和」を中国ではなく日本の古典から初めて引用した日本政府の意図とは違い、中国の影響がかなりあるという学界の指摘が出ている。

毎日新聞は2日、複数の漢学者を引用して、新元号の拠点となった8世紀の日本最古の和歌集「万葉集」が、6世紀の中国の詩文集「文選」の影響を受けたと伝えた。日本政府は万葉集の序文の「初春令月、気淑風和」との文言のうち、「令」と「和」を取って新元号を作ったと発表した。学者らはすぐにこの点を突いた。文選にも「令月」と「和」という文言が登場することを指摘したのだ。渡辺義浩・早稲田大教授は、「文選は日本人が一番読んだ中国古典であり、それを元として万葉集の文ができていると考えるのが普通」とし、「東アジアの知識人は皆読んでいた」とした。特に、「ギリシャ、ローマの古典を欧州人が自分たちの古典というのと同じで、広い意味では日本の古典だ」と強調した。東アジアが漢字文化圏であるため、漢字を使用する限り中国の影響から抜け出せない面もある。

朝日新聞も万葉集の序文が中国・東晋の政治家、王羲之(307~365)の「蘭亭序」を下敷きにしているとし、一節が重なると伝えた。万葉集の序文は、中国の有名な文言をふまえているというのが学界の定説だと付け加えた。野党と与党の一部は、新元号に安倍晋三首相の意向が過度に反映されたと問題視している。社民党は、「『令』は『命令』の『令』であり、安倍晋三政権の目指す国民への規律や統制の強化がにじみ出ている」と指摘した。自民党の石破茂元幹事長も、「『令』の字の意味について国民が納得してもらえるよう説明する努力をしなければならない」と述べた。

現在の元号である「平成」を発表した1989年1月、小渕恵三官房長官(当時)が元号の発表と首相談話の代読を務めた。しかし、今回は菅義偉官房長官が元号の発表だけし、安倍氏が記者会見を行った。東京新聞は、「まるで首相の所信表明。違和感あり」と報じた。


東京=パク・ヒョンジュン特派員 lovesong@donga.com