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己未独立宣言書はどのようにして海外に伝えられたか

己未独立宣言書はどのようにして海外に伝えられたか

Posted February. 20, 2019 07:55,   

Updated February. 20, 2019 07:55

한국어

「We herewith proclaim…」(英語)

「吾等今玆宣言…」(中国語)

「Nous、les representants…」(フランス語)

「Por la presente proclamamos…」(スペイン語)

朝鮮は独立国であり、朝鮮人は自主民だと全世界に明らかにした己未独立宣言書は、複数の言語に翻訳され、各国に広がって、独立の正当性と意志を明らかに伝えた。独立記念館韓国独立運動史研究所のキム・ドヒョン研究委員は22日、3・1運動100周年記念学術会議「己未独立宣言書と朝鮮光文會「(主催「3・1精神朝鮮光文會復元委員会」)で、独立宣言書の国外伝播過程を込めた論文を発表する。

この論文によると、1919年に印刷、配布された独立宣言書の最終版が、中国語で初めて翻訳されて掲載されたのは、天津で創刊され、影響力が大きかった新聞「益世報」の1919年3月11日付だ。「踏みにじられても死なない記者の魂」というタイトルの記事の中に、独立宣言書の全文が載せられた。

記事には、訳文を安重根(アン・ジュングン)義士の弟が送ったと書かれている。しかし、キム研究委員は、「実際の翻訳者は別の人物であり、新聞に簡単に掲載する目的で、安重根の弟と称して送ったと考えられる」と述べた。また、少なくとも3月20日頃は、印刷版の宣言書が鴨緑江(アブロクガン)と豆満江(トゥマンガン)を渡って伝わったと説明した。

独立宣言書の英訳本は、これまで5種類が発見された。全文を初めて報道した新聞は、ハワイの「パシフィック・コマーシャル・アドバータイザー」の3月28日付の1面である。「韓国の独立宣言書が公開される(Korean Independence Declaration Bared)」というタイトルのトップ記事と一緒に、「Manifesto(宣言書)」というタイトルで掲載された。その後、米国の各新聞はそのほとんどがこの訳文を転載している。

キム研究委員によると、ここに掲載された宣言書は、カリフォルニア州の地元紙「サクラメントビー(Sacramento Bee)」の発行人であり、「極東特別通信員」だったマクラッチー(V S Mcclatchy)がもたらしたものと思われる。1919年2月25日、ソウル入りしたマクラッチーは、3月4日、ソウルから出発して、日本を経てホノルルに立ち寄った。また、米本土に来て独立宣言書をAP通信社に伝えた。

ハワイ国民会議の機関紙「国民報」の記事は、マクラッチーが独立宣言書を靴の中に隠し持ってきたという。キム研究委員は、「米国人の鉱山業者であり、AP通信のソウル特派員だったアルバート・テイラーが、直接または弟を通じてマクラッチーに独立宣言書を伝えた可能性が高い」とし、「英訳はテイラーの執事である『キム主事』から助けをもらっただろう」と語った。

一方、ハワイ韓人移民研究所のイ・ドクヒ所長は、「ハワイ『アドバータイザー』は、1919年4月30日に戊午独立宣言書の英訳本も掲載した」と明らかにした。この研究は来月15日、ハワイ大学韓国学研究所の主催で、3・1節独立運動記念シンポジウムで発表される。

このほか、3・1運動当時、韓国にいた外国人宣教師などが己未独立宣言書を英訳して海外に伝播し、英文学者であり、詩人である卞栄魯(ビョン・ヨンロ、1897~1961)も翻訳したと証言した。キム研究委員は、「ソウル儆新(キョンシン)学校の校長であるクーンズが、米国長老派の海外宣教部に送った『英文の独立宣言書』は、翻訳者が韓国人だと出ている」とし、「これが卞栄魯の翻訳である可能性がある」と語った。

独立宣言書は、遠く離れているメキシコでスペイン語にも翻訳された。己未独立宣言書が発表されてから1カ月あまりが経った1919年4月15日、メキシコの同胞たちは、慶祝式を開いて独立宣言書を発行した。「新韓民報」の5月20日付には、韓国人たちが翻訳した独立宣言書を、メキシコ各地の教会に送り、独立意志を伝播したと伝えた。同胞であるイ・スンニョ(Rocardo Lee)が翻訳して、当代の3・1節記念式で使った翻訳本がメキシコ・メリダ韓人会に残っている。

フランス語の翻訳本は、大韓民国臨時政府の在フランス特派員である徐嶺海(ソ・ヨンへ)が翻訳し、1929年に出版された自伝的小説「とある韓国人の人生とその周辺(Autour d'une vie cireebbe)」に掲載した。ロシア語の翻訳本は、3・1運動当時、ソウルのロシア総領事が翻訳して、3月31日に本国に送った文書に添付されている。モスクワ・ロシア国立文書保管所に所蔵されている。

キム研究委員は、「これまで発見された独立宣言書の訳文は、中国語と英語、ロシア語、スペイン語、フランス語の5つの言語だが、今後もより多様な外国語本が発掘される可能性がある」と述べた。


趙鍾燁 jjj@donga.com