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済州4・3事件の受刑者に無罪判決

Posted January. 18, 2019 10:02,   

Updated January. 18, 2019 10:02

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済州(チェジュ)4・3事件当時、軍事裁判で実刑判決を受けた人たちに対して、公訴棄却の決定が下された。彼らが70年前に冤罪で獄中生活をしたという事実を認めたのだ。

済州地裁第2刑事部(チェガル・チャン部長判事)は、済州4・3事件の生存受刑者であるキム・ピョングク氏(89・女)をはじめ、18人が請求した不法軍事裁判の再審公判で公訴棄却の決定を下した。4・3事件当時、彼らを断罪した軍事裁判は適法な手続きを経ておらず、裁判自体が無効だという意味だ。

裁判部は同日、「受刑者リスト、軍執行指揮書や減刑状など、受刑関連文書で被告らが当時どのような公訴事実で軍法会議に至ったのかが確認できない」とし、「短期間に2530人を軍法会議にかけたときに、旧国防警備法が定めた『予審調査』『起訴状謄本送達』を通じて起訴事実を通告する手続規則を遵守しなかったと見られる」と明らかにした。

キム氏をはじめ、再審を請求した生存受刑者たちは、1948年から1949年7月にかけて高等軍法会議で内乱罪、国防警備法違反などで1〜20年の刑を言い渡され、強制拘禁された。彼らは、「軍事裁判自体が違法で、違法拘禁と拷問などですべてがでっち上げられた」と主張し、2017年4月に再審を申請した。済州地裁は昨年9月、再審開始を決定し、4回公判を行った。

ただ、同日の決定は、4・3事件当時の軍事裁判が違法に行われたと認めたことで、「罪がない」という請求人たちの主張を完全に反映したものではない。

同日、公訴棄却の決定が出ると、キム氏は、「若い年齢で連れていかれ、刑務所で暮らし、『4・3のパルチザン』というレッテルが張られた。あまりにもあっけなく悔しかったが、今ようやくその恨みを晴らした。さっぱりできうれしい」と感想を明らかにした。別の請求者であるヤン・イルファ氏(90)は、「死んでも悔しい気がしたが、今日からは目を閉じ足を伸ばして眠れるだろう」と喜んだ。

受刑者名簿などによると、4・3事件で軍事裁判を受けて服役した人は2530人である。彼らは西大門(ソデムン)刑務所をはじめとする全国の刑務所に収監された後、そのほとんどが行方不明か、死亡したことが分かった。現在生存者として申告した人は32人である。


任宰永 jy788@donga.com