Go to contents

国防白書から「北朝鮮軍は敵」を削除

Posted December. 26, 2018 07:35,   

Updated December. 26, 2018 07:35

한국어

国防部が、来年1月初中旬に発刊予定の「2018国防白書」で、北朝鮮を敵と記述したこれまでの敵対視表現を大幅に緩和することを最終決定した。

25日、政府筋によると、「2018国防白書」には、北朝鮮政権と北朝鮮軍を敵と記述する文や表現の削除が確実視される。それに代わって大韓民国の領土と国民の生命および財産を脅かすすべての勢力は敵という趣旨の内容が含まれると、同筋は伝えた。「2018国防白書」は、文在寅(ムン・ジェイン)政府発足後に発刊される初めての国防白書。

現白書「2016国防白書」は、北朝鮮の核やミサイルなどの大量破壊兵器、サイバー攻撃などを主要な安保脅威と規定し、「このような脅威が続く限り、その実行主体である北朝鮮政権と北朝鮮軍はわれわれの敵」と記述している。この内容は、北朝鮮が延坪島(ヨンピョンド)砲撃挑発を行った2010年末に発刊された「2010国防白書」から含まれている。

別の消息筋は、「今年に明確に変化した南北関係と最前方監視哨所(GP)試験撤収、板門店(パンムンジョム)共同警備区域(JSA)の自由往来推進などの和解・平和ムードを考慮し、(国防白書の)関連内容の記述に慎重を期したようだ」と話した。来年初めの米朝、南北首脳会談など韓半島情勢の分岐点になる連鎖「ビッグイベント」を控えて発刊される白書なので、苦慮したということだ。そのため、北朝鮮軍と北朝鮮政権を明示せず、韓国領土と国民に脅威になり、またそのような試みをする集団および勢力を包括的概念で敵と規定し、白書に記述する方向でまとめたということだ。

軍は、このような内容を盛り込んだ「2018国防白書」の草案を最近、大統領府国家安全保障会議(NSC)に提出し、検討を受けた。その後、白書は鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防部長官の決裁を経て、国防部ホームページに掲載され、冊子で発刊される。2年ごとに発刊される国防白書は、当該年度末か翌年初めに発刊されてきた。国防白書は、外部の脅威と軍事態勢、安保環境の変化や軍事政策、国防予算などを国民に知らせ、安保の共感形成と国防政策の透明性確保に向けて発刊する「国防ガイドライン」性格の報告書だ。


尹相虎 ysh1005@donga.com