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次々に遅れる韓半島時刻表、正恩氏の答礼訪問に焦る理由はない

次々に遅れる韓半島時刻表、正恩氏の答礼訪問に焦る理由はない

Posted November. 19, 2018 08:45,   

Updated November. 19, 2018 08:45

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中国の習近平国家主席が17日、パプアニューギニアで文在寅(ムン・ジェイン)大統領と会談し、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の招待を受けているとし、「来年、北朝鮮を訪問する考えだ」と明らかにした。今年の正恩氏の3度の中国訪問に対する答礼で、習氏の年内の平壌(ピョンヤン)訪問が予想されたが、来年に持ち越されたのだ。これに先立ち、ロシア大統領府も最近、正恩氏のロシア訪問が来年可能だと明らかにした。

中朝、朝ロの年内の首脳会談は、文大統領が見通した韓半島外交の時刻表だった。文大統領は先月初め、「2度目の米朝首脳会談以外に、近く正恩氏のロシア訪問と習氏の訪朝がなされる見通し」と述べた。ポンペオ米国務長官の4度目の訪朝直後、米朝首脳会談の早期開催が展望されたことによる期待感の表れだった。しかし、北朝鮮高官の訪米が取り消され、米朝交渉が再び膠着状態に陥り、時刻表は再調整されるほかなくなった。

韓中首脳は、米朝首脳会談と正恩氏のソウル答礼訪問が重大な分岐点になるとし、「韓半島問題の解決の時は熟した」と共感したという。米朝首脳会談で、非核化プロセスが本軌道に乗り、正恩氏の答礼訪問で南北対決を越えなければならないということで認識を共にしたわけだが、力を入れられるのは米朝会談だろう。最終的に「来年1月1日以降」に予定された米朝首脳会談が成功してこそ、正恩氏の答礼訪問が韓国内の対立を越える道しるべになることができる。

今や韓国政府は「正恩氏の年内答礼訪問」に執着するよりも現実的な時刻表を組む時になった。趙明均(チョ・ミョンギュン)統一部長官は最近、訪米中に「南北が合意した事項」とし、年内の履行を強調したが、実際、平壌共同宣言で正恩氏の答礼訪問は「近い時期」とだけ記されている。文大統領が「特別な事情がなければ今年中」と期待を込めて発言したのだ。米朝関係の進展を前提としたので、それに支障があるなら「特別な事情」にならざるを得ない。韓半島をめぐる時刻表が次々に遅れている状況で、韓国だけが正恩氏の答礼訪問を焦ってする理由も実益もない。