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「韓半島対話イベント」すべてが来年に…継続する「北朝鮮の核時計」

「韓半島対話イベント」すべてが来年に…継続する「北朝鮮の核時計」

Posted November. 19, 2018 08:46,   

Updated November. 19, 2018 08:46

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中国の習近平国家主席が17日、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が開かれたパプアニューギニアで文在寅(ムン・ジェイン)大統領と会談し、「金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長から北朝鮮を訪問してほしいと招待を受けている。来年、時間をつくって北朝鮮を訪問する考えだ」と明らかにした。年末の北朝鮮核関連イベントとして議論された2度目の米朝首脳会談、正恩氏のロシア訪問だけでなく習氏の訪朝もすべて来年以降に持ち越されることになった。

今年2月の金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党第1副部長の訪韓で触発された韓半島非核化対話の基調が、年内に具体的な成果は出せないまま年を越すことになった。大統領府が力を入れた年内の終戦宣言も事実上困難になり、北朝鮮の核非核化議論はいわばマラソンのように長期レースに入ることになった。年内に予想された非核化イベントのうちまだ日程が決まっていない正恩氏のソウル答礼訪問も来年以降に決定される可能性が高いという観測が流れている。

●政権3年目も続く「北朝鮮核時計」

シンガポール、パプアニューギニア訪問を終えて18日に帰国した文大統領は、今回の歴訪で米国、中国、ロシアと会談を行った。米国は米朝首脳会談と米朝高官協議を、ロシアは正恩氏のロシア訪問を、中国は習氏の訪朝を調整している。しかし、3国は北朝鮮と関連した主なイベントの時期を来年と釘刺した。特に米国は、ペンス副大統領を通じて、「米朝首脳会談では核・ミサイル基地に対する検証可能な計画がなければならない」とし、会談再開の条件も具体的に明らかにした。トランプ大統領が北朝鮮との交渉について「急ぐ必要はない」と宣言した状況で、会談の「速度」よりも「内容」に集中する考えを明確にしたのだ。

このため、年内にいかなる方法であれ具体的な非核化の動力を作ろうとしていた大統領府の構想も修正が避けられなくなった。与党関係者は、「大統領府も糸口が見つかった南北交流チャンネルは維持し、より進展した非核化措置が出るよう北朝鮮を説得する方向に進むだろう」と話した。

●動力を失いつつある「条件付き制裁緩和論」

主要国家は、文大統領が最近、国際社会に説明している「非核化措置を条件とする制裁緩和」に対してあまり歓迎していない。文大統領と会談したペンス氏は、「核・ミサイルの申告と検証が先」と釘を刺した。

さらに北朝鮮に友好的な中国も制裁緩和については言及しなかったという。韓中両国は、両首脳の会談で、制裁緩和に関する議論があったかどうかについて明らかにしなかった。ロシアのプーチン大統領は、「非核化に進展を見せるなら、相応の措置がなければならない」と従来の立場を繰り返した。ある外交筋は、「北朝鮮核問題も米中貿易対立など様々な国際力学に影響を受けるほかない」と指摘した。

その一方で韓中首脳は、「米朝首脳会談と正恩氏のソウル答礼訪問が韓半島問題解決の重大な分岐点になる」とし、「問題解決の時が熟している」と評価したと、金宜謙(キム・ウィギョム)大統領府報道官は伝えた。

大統領府関係者は18日、「米朝首脳会談とソウル答礼訪問のうち、どちらを先にするのかをめぐって北朝鮮も苦慮しているとみえる」とし、「まだ、年内の答礼訪問の可能性が閉じられたとは見ない」と話した。正恩氏の答礼訪問も来年に持ち越す場合、ソウル答礼訪問、米朝首脳会談、正恩氏のロシア訪問、習氏の訪朝など大型イベントの順序によって、北朝鮮核交渉も揺れる可能性が高い。

一方、文大統領は習氏の訪韓を要請し、習氏は「来年のしかるべき時期に訪問する用意がある」と応じた。習氏が来年、非核化議論の主導権を握るために南北を同時に訪問するという観測も流れている。


韓相準 alwaysj@donga.com