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スズメサイズの恐竜「ラプター」の足跡を韓国で発見

スズメサイズの恐竜「ラプター」の足跡を韓国で発見

Posted November. 16, 2018 08:18,   

Updated November. 16, 2018 08:18

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世界で最も小さい「ラプター」恐竜の足跡化石が韓国で発見された。ラプターは、映画「ジュラシック・パーク」ですばやい動作と知能的な群れ狩りを披露した「ヴェロキラプトル」などが所属する小型獣脚類肉食恐竜である。正式名称は、走るトカゲという意味の「ドロマエオサウルス」だ。

晉州(チンジュ)教育大学韓国地質遺産研究所のキム・ギョンス所長(科学教育科教授)とイム・ジョンドク文化財庁国立文化財研究所研究官、キム・ドンヒ国立中央科学館の研究官チームは、米国、スペイン、豪州、中国の研究チームと共同で晉州革新都市内の中生代白亜紀の地層から、世界最小の長さ1センチの超小型恐竜の足跡を確認し、この足跡の主人公が今まで知られていなかったスズメの小柄サイズの世界最小型ラプターだという事実を明らかにして、学術誌「サイエンティフィックリポート」の15日付に発表した。長さ1センチの足跡を持った恐竜は、2007年に慶尚南道(キョンサンナムド)南海で発見された肉食恐竜Minisauripusがあるが、ラプター類が発見されたのは今回が初めてだ。

研究チームは、1億1000万年前の地層である「真珠層」から発見されたアルファベットのU字状の足跡18個について研究してきた。つま先がU字またはV字型で2つだけ刻まれているのは、ラプター類恐竜の典型的な特徴で、この恐竜は前足を持ち上げたまま、後ろ足だけで歩き、三つの後ろ足の指のうち2本だけで地面に踏む。残りの一本の足の指は鎌状で、フックのように持ち上げているので地面にはつかない。このつま先は狩りに利用されたと推定される。

研究チームは、今回発見した足跡は長さが1センチ、幅が0.4センチで、今までに発見されたラプターの足跡の中では最も小さい。その前に発見されたラプターの中で最も小さいのは「マイクロラプター」で、カラスくらいのサイズで足の長さは2.5センチだった。今回発見された足跡の主人公は、これより小柄なスズメサイズだったと推定される。ただ成体の大きさがスズメサイズだったのか、子供の足跡は残っているかは、まだ分からない。イム・ジョンドク研究官は、「1万1000年前にこの地域にマイクロラプターより小さな恐竜が生きていたかもしれないし、お尻までの高さが約4.5センチの子供ラプターが闊歩したかもしれない」と語った。

いずれにせよ、小さい足跡の化石が残っているのは珍しいことで、評価される。キム・ギョンス所長は、「足跡の長さが1センチである小型足跡化石は保存されることも難しいが、発見も難しいので、世界的にも非常に珍しい」と説明した。鳥サイズの小型恐竜は、その種類が少なかったし、足跡が湖畔などに残っても簡単に浸食されて化石になるのは難しい。この足跡の持主が子恐竜であっても、子恐竜は成長速度が速く、足跡が珍しい。

研究チームは、この恐竜に「Dromaeosauriformipes rarus」という名前を付けた。「ドロマエオサウルス類の恐竜と足の形が似ている珍しい恐竜」という意味だ。


ユン・シンヨン東亜サイエンス記者 ashilla@donga.com