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139年前のノラの宣言より深い質問、答えは観客が

139年前のノラの宣言より深い質問、答えは観客が

Posted November. 13, 2018 08:04,   

Updated November. 13, 2018 08:04

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狭く暗い部屋の中。病気の夫のために父親のサインを偽って金を借りた事件を告白するノラ(ジョン・ウンソン)の独白で劇は始まる。ノルウェーを代表する劇作家ヘンリック・イプセン(1828~1906)が1879年に発表した「人形の家」で、この事件が劇の間、葛藤として作用する。独白が終わると、舞台が広くなって天井が高くなり、上から巨大な月のような照明がゆっくり下がってくる。5人の俳優が丸い照明の下で幻想的、激情的に踊り出す。

イプセンの作品の中でも女性の解放と男女平等問題を喚起させたことで有名な「人形の家」が6日から、昨今ジェンダー問題で沸いている韓国国内の舞台に登場した。ストーリーは原作どおり。主人公ノラは、夫の療養のために密かに金を作った。しかし、健康を取り戻した後、その事実を知った夫は急変する。自分が夫の「人形」にすぎなかったことを悟ったノラは、自分の人生を求めて家族から去る。

しかし、強烈なオープニングからも分かるように、今回の公演はロシアで最も権威のある演劇賞「黄金のマスク賞」を受賞したユリ・ブトゥソフ氏(57)の破格の演出が際立つ。劇の進行は原作のままだが、それ以外は前衛的な変形が加えられた。例えば、原作には地文がないが、今回の舞台はランク博士(ホン・スンギュン)が劇の解説者のように語る。彼は、「か、彼女、それが重要なのか。私たちが選択したわけでもないのに」という台詞を繰り返し、抽象的に再構成した場面の問題意識を明確にする。

暗くて空っぽの舞台で、舞台装置と照明、小道具も意味深い。天井の高さが変わり、威圧的な柱が下りては上がり、緊張感を高める。登場人物がその空間に抑えつけられたり、閉じ込められたりしているという印象を与える。ノラが人形で飾られた病院のベッドや登場人物が打ち明ける時に座る机、ヘルメルが顔と頭を洗う氷水なども様々な解釈の余地を残す。

139年前は、家族を捨てたノラの家出は大きな衝撃だった。しかし、もはや衝撃として届かない今日、現代的に再構成されたこの作品は、女性の自己宣言を越え、さらに深い質問を絶えず投げかける。ブトゥソフ氏は、「後退と進展を繰り返す女性問題だけでなく、利己心と選択、責任に対する質問を投げかける作品」と強調した。演劇「人形の家」は、破格の再解釈がむしろ古典の最も忠実な翻訳になり得るということを伝える。25日まで。ソウル芸術の殿堂CJトウォル劇場。3万~7万ウォン。02-580-1300。


パク・ソンヒ記者 teller@donga.com