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最古のハングル版儀軌「整理儀軌」、水原市が特別展示

最古のハングル版儀軌「整理儀軌」、水原市が特別展示

Posted October. 18, 2018 08:51,   

Updated October. 18, 2018 08:51

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現存する朝鮮王朝の儀軌の中で最も古いハングル本儀軌と評価される「整理儀軌」が17日、京畿道水原市(キョンギド・スウォンシ)の市役所で国内では初めて公開された。朝鮮王朝の儀軌は、朝鮮時代の500年(1392~1910年)にかけて、王室の主要行事と国の建築事業などを絵と文章で記録した本で、高い希少性を持っている。2007年6月、第8回ユネスコ記録遺産国際諮問委員会にて世界記録遺産に登録された。

水原市は同日、フランス国立図書館・国立東洋語大学言語文明図書館が所蔵しているハングル本「整理儀軌」13冊の複製本を製作して公開した。フランス国立図書館が所蔵している彩色本1冊と、フランス国立東洋語大学言語文明図書館が所蔵している12冊の複製を最近完了した結果物である。複製本は18日から12月16日まで、水原華城(ファソン)博物館で特別企画展として展示される。

整理儀軌は、正祖(チョンジョ)の父親である思悼(サド)世子の墓を移す過程を盛り込んだ「顯隆園(ヒョンリュンウォン)儀軌」、正祖の母親である惠慶宮洪(ホン)氏の8日間の還暦祝いを記録した「園幸乙卯整理儀軌」、華城の築造過程を盛り込んだ「華城城役儀軌」などをハングルでまとめた儀軌で、韓国内にない板本である。ハングル本の整理儀軌は48冊のうち13冊だけが現存し、このうち12冊がフランス国立東洋語大学言語文明図書館にある。フランス国立図書館が所蔵している彩色本「整理儀軌39」は、華城行宮図など水原華城の主要施設や行事関連の彩色絵43枚、ハングルで書かれた築城の主要日誌12枚の計55枚で構成されている。

特に「華城城役儀軌」(1801年)にはない奉壽堂(ポンスダン)図、ダンナク堂図、福內堂(ポクネダン)図、維與宅(ユヨテク)図、洛南轩(ナクナムホン)図、東將臺(ドンジャンデ)閲兵図などが収録されており、高い価値があると評価される。整理儀軌と既存の華城城役儀軌の最大の違いは、「彩色」である。木版に印刷された華城儀軌の中の絵は、訓鍊都監所属の馬兵だった嚴致郁(オム・チウク)作品だが、整理儀軌は図画署の画員たちが直接手で描いた作品なので、そのレベルが相対的に高い。

ハンシン大学正祖教養学部のキム・ジュンヒョク教授は、「整理儀軌の原形複製は、韓国の文化的レベルが高いことを全世界に確認させたものだ」とし、「複製本を見て水原華城の復元事業を長期的に拡大し、市民に知らせるコンテンツを発掘するのが今後の課題だ」と語った。

フランスが所蔵しているハングル本の整理儀軌は、韓国初のフランス外交官だったビクトル・コラン・ド・プランシ(1835~1922)のコレクションで、12冊は国立東洋語大学に寄贈され、彩色本はオークションを経て、フランス国立図書館が購入したと推定している。水原市は、2016年7月、ハングル本の整理儀軌13冊の存在を知った後、文化財庁などの協力を得て資料確保に乗り出し、2年3ヶ月後に複製を完了して公開した。水原市は当時、フランスに整理儀軌のレンタルを要求したが、外奎章儀軌の返還後文化財還収に敏感なフランス側が貸出を許可しなかった。整理儀軌は略奪文化財ではないので、返還文化財の対象ではない。

廉泰英(ヨム・テヨン)水原市長は、「正祖時代と水原華城の研究に大きな力になるハングル本の整理儀軌が、多様な文化コンテンツとして活用されることを期待する」と語った。


水原=イ・ギョンジン記者 lkj@donga.com