北朝鮮「終戦宣言は駆け引きの対象ではない」と強気姿勢

非核化とこの相応措置としての終戦宣言をめぐって米国と組み手争いをしている北朝鮮が２日、「終戦宣言は駆け引きの対象ではない」と強硬姿勢を堅持した。本格的な交渉再開を控え、神経戦の程度を強め、制裁緩和など追加の「相応の措置」を要求する布石と見える。

北朝鮮の朝鮮中央通信は同日、論評で、「終戦は決して誰かが誰かに与える配り物ではなく、私たちの非核化措置と交換できる駆け引きの対象ではない」と主張した。さらに、「米国が終戦を望まないなら、私たちも強いて執着しない」と明らかにした。「政治的宣言」にすぎない終戦宣言をなぜしないのかと米国を責めた既存の立場を変え、強気に出たようだ。

また朝鮮中央通信は、米国内で終戦宣言の見返りに北朝鮮の核申告書の提出と検証、寧辺（ヨンビョン）核施設およびミサイル施設の廃棄などが議論されることに対して、「荒唐無稽なことこの上ない詭弁」、「仮面劇」などの表現を使って非難した。寧辺核施設については、「私たちの核計画の心臓部のような核心施設」と付け加えた。米国との対話は持続するものの、今月初めか中旬に予想されるポンペオ米国務長官の４度目の訪朝を控え、米国に最大限迫るということだ。北韓大学院大の梁茂進（ヤン・ムジン）教授は、「先週、北朝鮮の李容浩（リ・ヨンホ）外相の国連総会での基調演説に続く神経戦と心理戦の延長線上にある」と指摘した。

ポンペオ氏の訪朝の時期について外交筋は、「北朝鮮と訪朝の日時だけ協議すれば、いつでも行くことができる状況」と伝えた。ただ、トランプ政権は北朝鮮の非核化に対して依然として慎重なムードだ。ポンペオ氏が金正恩（キム・ジョンウン）朝鮮労働党委員長から直接非核化の意思を確認して、２度目の米朝首脳会談を開催する方針だ。ワシントンのある消息筋は、「北朝鮮が言葉とは違って、実際の交渉では意味ある案を出さない過去パターンを固守する可能性がある」と警戒した。

一方、自由アジア放送（ＲＦＡ）が、オバマ前米政権下で国務省の北朝鮮人権問題担当特使を務めたロバート・キング氏など米国の北朝鮮専門家９人に尋ねた結果、２度目の米朝首脳会談の場所として板門店（パンムンジョム）を挙げた人が最も多かったと伝えた。トランプ氏の平壌（ピョンヤン）訪問に言及した専門家は一人もいなかった。


イ・ジョンウン記者　ワシントン＝パク・ジョンフン特派員 lightee@donga.com · sunshade@donga.com