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平壌でのオープンカーパレード

Posted September. 19, 2018 09:08,   

Updated September. 19, 2018 09:08

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19日、北朝鮮の平壌市内では南北首脳のオープンカーパレードが行われた。文在寅(ムン・ジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は、屋根が開かれる乗用車を一緒に乗って「祖国統一」を叫ぶ数万人の市民の前で手を振った。金正恩が外国首脳のために、空港に出迎えに来たのも、一緒にカーパレードを行ったのも初めてだ。

◆金正恩の予期せぬ儀典は、2000年に開かれた第1回南北首脳会談を連想させる。金正恩の父親である金正日(キム・ジョンイル)国防委員長は、予告なしに平壌順安(ピョンヤン・スンアン)空港に登場して、金大中(キム・デジュン、DJ)大統領を出迎えた。両首脳は、同じ車に乗って平壌市民の拍手と歓声を受けながら、百花園(ペクファウォン)招待所に移動した。金正日は、ロシアのプーチン大統領、中国の胡錦濤前国家主席などの訪朝時も空港に出迎えたが、乗用車に同乗したのはDJの時だけだった。このシーンは全世界に中継されたが、金正日は「金大統領が来て、私は隠遁から解放された」と笑い話をしながら「存在感」を表わした。

◆オープンカーパレードは、2000年当時も北朝鮮側が提案したが、韓国側の警護チームの反対で実現しなかった。「敵地」である平壌への最初の訪問であり、警護負担が大きかった。警護室の要員たちは、「大統領が危険にさらされれば、一人でも生きて帰ってこれるとは考えるな」という精神教育を受けた。比較的緊張が緩和された2007年に訪朝した盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は、オープンカーパレードを行った。しかし、当時の盧大統領の平壌でのオープンカーパレードでは、金正日はなく、金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長が同乗した。2001年に訪朝した中国の江沢民国家主席のパレードの時も、金永南が横にいた。

◆破格の演出で存在感を誇示する北朝鮮流の礼遇は依然変わっていない。しかし、金正恩は「隠遁型」と呼ばれた父よりさらに洗練していて格上げされた様子だ。妻の李雪主(リ・ソルジュ)夫人と一緒に空港に現れて、文大統領に洋風のように頬を三回ぶつけ合う挨拶をした。北朝鮮はこのシーンなどを異例に全世界に生中継した。スイスで留学した金正恩の開放的イメージを見せたかったはずだ。しかし、世界が見たいのは、北朝鮮の予期せぬイベントではなく、非核化のための実質的行動だ。