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人材を奪われ、お金にならない半導体産業

人材を奪われ、お金にならない半導体産業

Posted August. 20, 2018 08:49,   

Updated August. 20, 2018 08:49

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「窮余の策」。最近、韓国国内半導体業界の関係者らが中国企業を評価する際によく使う表現だ。開発と量産時点を合わせるために、経済性と効用性の落ちる技術を無理に組み合わせるという意味だ。

ここ数年中国企業は、自国政府の全面的な政策・金融支援の下、韓国技術者を引き抜きする方法で急速に追いかけてきた。しかし、まだ韓国と3、4年の技術格差が保たれているのも事実である。国内半導体業界では、中国への行き過ぎた過大評価も、過小評価も避けなければならないという指摘が出ている。中国の「半導体崛起」を明確な脅威として認めるものの、現在の技術格差を巡る正確な診断と、これをもとにマクロ対応策を策定することが重要だという。

●上辺だけ騒々しい中国発技術

今月7日(現地時間)、米シリコンバレーで開かれた「フラッシュメモリサミット」で、中国国営清華ユニグループ傘下の長江メモリテクノロジー(YMTC)は、初の3次元(3D)NAND型フラッシュの量産試作品を公開した。10月に本格的な試験生産に突入して、来年大量生産に乗り出すという青写真も出した。

NAND型フラッシュは、Dラムと違って電源を切ってもデータを記憶するメモリ半導体で、データ使用量の多いモノのインターネット(IoT)や人工知能(AI)、バーチャルリアリティ(VR)などの第4次産業革命に欠かせない。これまで韓国からメモリ半導体を事実上全量輸入してきた中国が、半導体自給率を2025年には70%まで引き上げるという目標の下、自国企業に各種の補助金や税制上の優遇を注ぎ込んできた理由だ。

同日、YMTCのサイモン・ヤン最高経営責任者(CEO)は「Xtackingは現存するNAND型フラッシュのなかで入出力速度が最も速い」と主張し、業界最高水準である三星(サムスン)電子より二倍以上良いと強調した。

しかし、いざベールを脱いだ中国の次世代技術について専門家らの間では、経済性と効用性が落ちて、実際の量産は難しいだろうという否定的な評価が多かった。三星証券のファン・ミンソン研究員は、「YMTCの32段3D・NAND型の生産コストは、主な競合他社より5倍以上も高いと推定される」とし、「64段の3DNAND型でもコストの格差を大幅に縮めるのは容易ではなく、技術開発と量産目標を達成することは困難だろう」と語った。

半導体回路を垂直に積み上げて性能と生産効率を改善したVNAND型技術は、三星電子が2013年8月、世界で初めて披露した「発想の転換」である。YMTCが出すと主張している32段の3D・NAND型を三星電子は4年前の2014年8月にすでに発売し、今年の6月からは、業界初の第5世代(96段)製品の本格的な生産を開始した。SKハイニックスも72段の3D・NAND型技術を保有している。

●チキンゲームから「勝者独占」に

すぐに中国の追撃が韓国半導体産業を脅かすレベルではないというのが業界の一般的な声だ。しかし、韓国はより速く走らない限り、「中国流の人海戦術」に半導体もいつかは打撃を受けざるを得ない。専門家らは、中国の物量攻勢につまずくよりは、高付加価値市場をつかむための超格差戦略を立てなければならないと強調している。2000年代初め、20社以上のDラムメーカーが必死で低価格競争を繰り広げていたチキンゲーム時代と違って、今ではトップが市場収益のほとんどを独占する「ウィナーテイクオール(winner take all・勝者独占)」の構図に変わったという。従来のパソコンからモバイル、さらにスーパーコンピュータやデータセンター、自律走行車など、新しい製品群が急速に増えており、供給を増やして価格を下げることでシェアを高める戦略よりは、高仕様・高機能の高付加価値市場を誰が獲得するかがさらに重要な戦いになったのだ。

韓国国内大企業の関係者は、「中国企業がいくら低価格攻勢に出ても、アップルや三星電子などプレミアム製品を作るセットメーカーが、簡単に中国製部品を選択することはできない状況だ」と語った。

半導体業界の関係者は、「三星電子のメモリ事業部は、25年以上にわたって世界首位の座を守ってきており、従業員たちの目の色から違う。『瞬きをすれば死ぬ』というDNAが明らかに維持されている」とし、「『ファーストムーバー』は追われるのが当然の運命であり、技術優位を維持することこそ真の実力だ」と主張した。

韓国半導体産業が確固たる地位を維持するには、D-RAMやNAND型フラッシュなどのメモリー半導体から、システム半導体へと事業領域を拡大しなければならないという指摘も出ている。スマートフォンアプリケーションプロセッサ(AP)をはじめ、様々な情報技術(IT)機器を駆動する脳の役割をするシステム半導体は、米クアルコムが不動の首位を守っており、韓国の存在は微々たるものだ。


金志炫 jhk85@donga.com