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国内最古の太極旗に宿る高宗の自主外交

Posted August. 11, 2018 09:03,   

Updated August. 11, 2018 09:03

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国内に現存する太極旗のうち最古の「デニーの太極旗」(登録文化財第382号)が、第73回光復節を迎え、特別公開される。

国立中央博物館は10日、朝鮮26代王の高宗(コジョン)が、外交顧問を歴任した米国人オーウェン・デニー(1838~1900)に1890年に下賜したという「デニーの太極旗」を13日から19日まで常設展示室1階の大韓帝国室に展示することを明らかにした。

 

デニーは、清国の李鴻章(1823~1901)の推薦を受けて1886年に高宗の外交顧問に任命された。当時、清は袁世凱を朝鮮駐在の首相に送り込んで露骨な内政干渉をし、高宗の廃位まで企んだ。危険な朝鮮を目にしたデニーは、清の意図に反して高宗の自主外交政策を積極的に支持し、朝鮮のために外交力を発揮した。

デニーは1887年、高宗が修交を結んだ各国に外交使節を派遣するよう助けたほか、1888年には駐朝鮮ロシア公使ペベルと共にロシアが朝鮮政府と韓露修好通商条約を結ぶよう仲介し、韓国側代表の一人として条約文書に署名までした。清に憎まれたデニーは、1890年、外交顧問職を剥奪されることになった。

 

これを受け、高宗が自分の気持ちを込めて下賜したのが今回特別公開される太極旗だ。大きさは縦、横263×180センチで、白の木綿の布を2枚つなげて作られた。太極は赤と青の布を縫い付け、師卦は今と似ている形だ。デニーの子孫が保管していた太極旗は、1981年に韓国に帰ってきて国立中央博物館の所蔵品になり、2008年の光復節の前に文化財に登録された。

米国に戻ったデニーは、朝鮮での体験を記録した『清韓論』を執筆した。同書は、近代国際法理論を根拠に朝鮮が清に属するという属邦論を否定し、清の朝鮮に対する横暴を辛らつに記述し、近代史研究の貴重な資料として評価されている。

 

一方、今回の特別公開では、米国人牧師ウィリアム・アーサー・ノーブル(1866~1945)が所蔵した太極旗と1900年にフランス・パリ万国博覧会に設置された大韓帝国展示館の様子を紹介した日刊紙も共に展示される。


柳原模 onemore@donga.com