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誇示慾の強い崔南善

Posted August. 10, 2018 10:08,   

Updated August. 10, 2018 10:08

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「吾等は玆に我朝鮮の独立国であることと朝鮮人の自主民であることを宣言する」で始まる3.1独立宣言の全文は、六堂・崔南善(チェ・ナムソン)が書いた。李光洙(イ・グァンス)、洪命憙(ホン・ミョンヒ)と一緒に新文化の3大天才と呼ばれた崔南善は、この文を書いて、「一生学者として残りたい」とこだわり、民族代表に署名をしなかったが、宣言文を書いたという理由で逮捕され、2年6ヶ月間服役した。ところが彼は1943年、毎日(メイル)新報に大東亜戦争の学徒兵参加を促す文を投稿し、「日鮮融和論」を書いて親日の汚点を残す。

アルベルト・アインシュタイン、マリー・キュリーの字からもわかるように、学者たちの字は小さくて非常に規則的なのが特徴だ。小さな文字は緻密かつ慎重であることを意味する。規則的な文字は、自己訓練、集中、感情と衝動の抑制、器用さ、論理的、冷静さ、完璧主義を意味する。ところが、崔南善の字は非常に大きくて豪快である。大きな文字が意味することの中には、情熱、達成欲求、拡張志向、冒険、進取の気象、豪放さ、興、積極性、自尊心、表現欲求の強さ、開放的、社交的、活動志向などがある。しかし傲慢、衝動性、虚栄心を意味することもある。崔南善は、字にも格好をつけており、誇示慾の強い人物だったようだ。彼の著書や文を読むと、儒彿仙に通達した知識と衒学的な表現でいっぱいである。

崔南善は光復(日本植民地からの独立)後、反民族行為で裁判を受けながら「自列書」を書いた。ここには、「私が変節したくだり、つまり往年、身の回りを迫害された事情が、志操か学識かの両者のいずれかを選ばなければならなかった時、私は大衆から志操を守るように言われたが、私はその意思を振り切って学業を選んだことで、他のものを切り捨てた。大衆の私への怒りはここから始まっていることを私はよく知っており、」という内容がある。しかし、彼の変節は学業ではなく、物足りない内面のせいだった。彼の字は力が足りず、緩んでいて内面が強くないことを示している。

弁護士・筆跡研究家