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ホンコノ、歌い手…カバー文化が芸術になる

ホンコノ、歌い手…カバー文化が芸術になる

Posted August. 03, 2018 09:38,   

Updated August. 03, 2018 09:38

한국어

「ホンコノ」「ウタイテ」

いずれも日本語のようだが、一方は韓国語だ。「ホンコノ」は「一人でコインカラオケ(に行って歌うこと)」の縮約。「ウタイテ(歌い手)」は歌う人を意味する日本語だ。日韓両国の若者の間でこの2つの文化が熱い。主に閉鎖的な空間で他人の歌をカバーして歌うという点で通じている。

● テレビと漢江公園にまで進出した「ホンコノ」

 

最近、ソウル弘益(ホンイク)大学前や江南(カンナム)などでよく見かけるコインカラオケは復古や郷愁の文化ではない。一人で食事をし、一人で映画を鑑賞し、一人で公演を見に行くことに慣れた20、30代の間に1000ウォンで3、4曲楽しめる1人用のコインカラオケが人気だ。安いだけでなく、自撮りした写真をソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)に載せるにも良い。

「ホンコノ」ブームは放送関係者をも動かした。関連の番組がテレビで登場した。一般人の参加者がコインカラオケの形のブースに入って歌の実力を競う「火土にはホンコノ」だ。制作スタッフは毎週土曜日、街頭に特殊製作の透明の1人カラオケブースを設置して参加者を募る。ソウル京義(キョンウィ)線森の道や汝矣島(ヨウィド)漢江(ハンガン)公園、仁川(インチョン)月尾島(ウォルミド)、京畿道安山(キョンギド・アンサン)のソウル芸大キャンパス、高揚(コヤン)のラフェスタなどに設置されたこのブースの周りに人だかりができる。エムネットのデジタルチャンネル「M2」で5月に放送がスタートし、フェイスブックなどSNSのほかにエムネットのメインチャンネルでも放送された。

最近、第1回優勝者が歌手デビューを控えている。高校生のパク・サンヒさん。1000万ウォンの賞金を獲得し、今月初めに正式に曲を出す計画だ。番組は再生回数700万回、投票数5万件を記録した。エムネット関係者は、「フェイスブックの投票機能を利用して、SNS動画文化に慣れた若者層の直観的な参加を誘導した」とし、「今月末には第2回優勝者を出し、継続する計画」と話した。

●「歌ってみた」からスーパースターに・・・歌い手シンドローム

 

日本で「歌ってみた」で活動する歌い手は独自の音楽ジャンルであり、文化に定着した。彼らの中からスーパースターも登場した。彼らは2000年代後半から主に日本の人気動画共有サイト「ニコニコ動画」で活動した一般の人々。コンピュータで作られたボーカロイドの曲や声優が歌ったゲーム「アイドルマスター」の収録曲を熱唱した音源や動画を投稿し、ネットユーザーの推薦で人気を集める。

歌い手ブームは大韓海峡も越えた。一昨年末、「96猫」、「ゆめこ」などをはじめ、歌い手たちの来韓公演が5回も開かれた。人気の歌い手であるKK(別名義・上北健、30)の場合、2日間の入場券が前売り開始と同時に完売した。日本の歌い手が歌った曲を再カバーする韓国の歌い手も生まれている。

ホンコノと歌い手のブームは、「模倣の再発見」だ。一時、アマチュア歌手やスクールバンドの習作程度に見られていた既存曲「カバー文化」が、SNSとユーチューブ時代を迎え、さらなる源泉コンテンツとして受け入れられている。歌い手の来韓公演を企画した第二ボックスエンターテインメントのキム・イクレ代表は、「日本の歌い手の中には『ネット中毒の引きこもりだったが、歌で希望を見つけた』という人が多い」とし、「毎年、歌い手が総出動する『引きこもりフェスティバル』が行われるほどだ」と話した。


イム・ヒユン記者 imi@donga.com