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米にはこれ見よがしにICBMを製造、韓国には開城・金剛山を贈れという北朝鮮

米にはこれ見よがしにICBMを製造、韓国には開城・金剛山を贈れという北朝鮮

Posted August. 01, 2018 09:37,   

Updated August. 01, 2018 09:37

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北朝鮮が、平壌(ピョンヤン)付近の山陰洞(サンウムドン)兵器工場で液体燃料を使う大陸間弾道ミサイル(ICBM)1、2基を製造していることが衛星写真を通じて確認されたと、米メディアが30日付で報じた。米情報当局は大型トレーラやトラックなどの車両の動きから、北朝鮮が米本土を脅かすICBM級「火星(ファソン)15」を少なくとも1基以上製造していると推定しているという。

北朝鮮が核・ミサイルの生産を続けていることは、それほど驚くことではない。北朝鮮は、核実験とミサイル試験の中止は約束したが、核・ミサイル開発施設の稼動を中止すると言ったことはない。北朝鮮の体制保証要求に消極的な米国に向かって、これ見よがしにミサイル工場の稼動を露出させたのではないかという疑念が抱かれる。これに先立ち平壌付近では、ウラン濃縮施設と疑われる大規模団地が確認され、ポンペオ米国務長官も、「北朝鮮が核物質の生産を続けている」と明らかにした。

北朝鮮は、南北、米朝首脳会談で「完全な非核化」の意思を明らかにしたが、核実験場とミサイル試験場の閉鎖という検証不可能でいつでも戻せる象徴的な措置を取った。しかし、それが全てだ。非核化の前提にならなければならない核・ミサイル施設の凍結すら拒否している。さらに、米国に韓国戦争終戦宣言を求めている。しかし、米国が核兵器・施設の申告と非核化の時刻表提示といった最小限の非核化予備措置もなく終戦宣言を受け入れるわけがない。

31日に板門店(パンムンジョム)で開かれた南北将官級会談で、北朝鮮側代表は、「(韓国側メディアが)私たちが米国を揺さぶってうまくいかないと、今度は韓国側を揺さぶって終戦宣言を推進しようとしていると報じた。そうできると考える」と述べた。韓国側メディアを嘲弄するようなニュアンスだが、暗に内心を打ち明けたのだ。北朝鮮宣伝メディアの対韓国非難はさらに激しくなっている。労働新聞31日、「(南側)執権勢力が何のために対北制裁という鎖に両手と両足を入れるだけでなく、南北関係までその枠にはめようとするのか」とし、開城工団と金剛山観光の再開を求めた。

北朝鮮は、米国には韓国戦争で消息不明になった米兵の遺骨の返還と核・ミサイル能力の誇示という強弱作戦を使い、韓国政府には激しい抗議と共に対北制裁の解除を露骨に要求している。過去、対米交渉が膠着状態に陥った時によく使った手法だ。しかし、非核化には一歩も踏み出さない状態で、このような常套手段に出ることは、自ら信じられない存在として烙印を押されるようにする、天に向かって唾を吐くことだ。