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ワールドカップ優勝の勢いで…マクロン大統領が「改革ドリブル」

ワールドカップ優勝の勢いで…マクロン大統領が「改革ドリブル」

Posted July. 18, 2018 09:01,   

Updated July. 18, 2018 09:01

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16日午後7時45分、フランス・パリの大統領官邸でワールドカップを持って入ってくる主将でゴールキーパーのウーゴ・ロリスとディディエ・デシャン監督に対面したマクロン大統領の顔は笑みが溢れた。選手たちが予想より1時間遅く到着したが、マクロン夫妻は大統領官邸広場まで彼らを出迎えた。

マクロン氏は、「私たちは誇りを感じ、手に汗握り、そしてひとつになることができた。ありがとう」とし、「変わらず今のように美しくあってほしい。君たちがどこから来たのか忘れないでほしい」と愛国心も呼びかけた。約3千人のフランス市民を大統領官邸に招いたマクロン氏は、選手たちと共に力強く国歌を歌い、フランス最高勲章「レジオンドヌール」の授与を約束した。

 

長年の経済低迷で国際社会の地位が弱まっているフランスが再び活気に満ち希望を持つようにするというマクロン氏の抱負は、ワールドカップの優勝で力を得ることになった。マクロン氏は、世界の首脳の中で積極的に今回のワールドカップに参加した。3月にロシアの元スパイ、セルゲイ・スクリパリ氏の毒殺後、世界が首脳のワールドカップ参加を暗黙的に自制したのに反し、マクロン氏は準決勝と決勝戦いずれもロシアで応援した。優勝後、ロッカールームで選手たちと踊りを踊った。

 

パリ政治大学政治研究所(CEVIPOF)のブルト・コトレ研究員は、「ワールドカップの優勝は、フランスが愛国心と自負心を回復しなければならないと考えたマクロン氏の政策方向と合致する」と分析した。移民2世のスター選手、アントワーヌ・グリーズマンとキリアン・エムバペなどが記者会見で、「フランスを誇りに思う」と話し、国が一つになる姿を見せた。

改革作業が抵抗に遭い、支持率が落ちているマクロン氏に、政治的にも反転の機会になるという分析も多い。ポリティコ・ヨーロッパは、「マクロン氏は運が良い大統領」とし、「支持率が落ちたマクロン氏に、ワールドカップの優勝は良いニュース」と伝えた。実際、1998年のワールドカップ優勝当時、シラク大統領は2ヵ月で支持率が15%ほど上昇した。

 

一方、パリ市は地下鉄の駅6ヵ所を一時的にワールドカップ関連の名前で呼ぶことにした。「ノートルダム・デ・シャン」駅は、監督の名前を取って「ノートル・ディディエ・デシャン」駅に、「ヴィクトル・ユゴー」駅は、ゴールキーパーで主将のロリスの名前を入れて「ヴィクトル・ユゴー・ロリス」駅に変える。ロリスは名前がウーゴだ。そして、「ベルシー」駅は、青のユニフォームのフランス代表チームを意味する「ベルシー・レ・ブルー」に名前を変える。ベルシーが「ありがとう」という意味のフランス語の「メルシー」と発音が似ているためだ。「シャルル・ド・ゴール=エトワール」駅は、「On a 2 Etoiles(私たちは星がふたつ)」駅に変わる。1998年に続き、ワールドカップで2回優勝したことを祝うためだ。


董正民 ditto@donga.com