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中国・EU首脳会談、「米の保護貿易に反対」では一致も共同対応には至らず

中国・EU首脳会談、「米の保護貿易に反対」では一致も共同対応には至らず

Posted July. 17, 2018 10:05,   

Updated July. 17, 2018 10:05

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米中貿易摩擦が激化していく中、中国とEUは自由貿易と多国主義の必要性に声を揃えた。ただし、米国の孤立主義と保護貿易をめぐる問題意識は共有したものの米国に対する連携対応策を打ち出すまでには至らなかった。

16日、ロイター通信によると、第20回中国EU首脳会談に出席したドナルト・トゥスク欧州理事会議長は「世界貿易秩序を損ねるのではなく、改善することこそ欧州や中国はもとより米国とロシアの義務」とし、「歴史上の熱い戦争に至った貿易戦争を始めてはならない」と強調した。関税を巡って国家間張り合うのではなく世界貿易機構(WTO)の改革などを通して公正なルールを作り問題を解決に導こうという趣旨だ。

このような立場はEUと連携して米国に対応しようとした中国の思惑とはかけ離れたものである。EU側が中国との共通対応に一線を画したのは中国の味方をした場合、紛争がさらに悪化することを恐れたものと見られる。またEUの立場としては中、国の閉鎖的な貿易および投資市場も受け入れがたい。

EUは中国の市場開放の重要性も強調した。ジャンクロード・ユンケル欧州委員会委員長はこの日、中国の李克強首相らと行った共同記者会見で「中国が望めば開放はできる」とし、「中国はその方法を知っている」とも明かした。トゥスク議長とユンケル委員長は中国EU首脳会談のため16~17日中国の北京に滞在、中国の習近平国家主席とも会談を予定している。

同日、EU諮問機構の欧州経済社会委員会(EESC)のルカ・ザビエール代表も香港紙サウスチャイナモーニングポストとのインタビューに答え、米国の保護貿易に対してEUと中国が共同対応をすることは厳しいと明らかにした。ザビエール代表は続けて「攻撃的な行動に攻撃的な行動でし返すことのないよう注意すべき」とし、「EUは過去、そのような政策によって悲惨な結果を招いたことから教訓を得ている」と付け加えた。過去の第一次世界大戦後、米国と欧州諸国の保護貿易主義の貿易政策によって大恐慌と第二次世界大戦を招いたことを指している。


權五赫 hyuk@donga.com