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南アフリカの元大統領「南アの核廃棄は1年もかからず、北朝鮮も短時間で可能」

南アフリカの元大統領「南アの核廃棄は1年もかからず、北朝鮮も短時間で可能」

Posted July. 16, 2018 09:42,   

Updated July. 16, 2018 09:42

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● 「北朝鮮も意思さえあれば迅速な核廃棄が可能」

 

「南アフリカ共和国は核能力をかなり早く解体できた。1年もかからなかった。北朝鮮も比較的に短期間で同様の成果が上げられない理由はない」

南アフリカのデクラーク元大統領は、「北朝鮮が核兵器と核関連施設を廃棄するのにどれほどかかると思うか」という記者の質問に、このように答えた。「私が直接行ったので分かる」と自信を見せた。ただ、「このことが可能になるには、核兵器を解体するという北朝鮮の強い意思がなければならない」と条件を付けた。北朝鮮の意思さえあれば、南アフリカのように迅速な非核化も不可能ではないということだ。

世紀の会談に挙げられた先月の米朝首脳会談はどう見たのだろうか。「米朝首脳会談を評価してほしい」という質問に、デクラーク氏は、「国際的な問題の解決に向けた建設的な接近を支持する。トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の会談を歓迎する」としつつも、「一度の会談で複雑な問題が解決されるという非現実的な期待は気をつけなければならない」とし、過度な楽観論を警戒した。特にデクラーク氏は、米朝両首脳がそれぞれ異なる理由で会談に合意したという点を指摘した。

 

「トランプ氏は世間の耳目を集める政治的な成功を期待した。一方、正恩氏は米国と同等な位置で扱われ、国際社会が加える制裁の圧力を緩和することを望んだ。また、何を合意し、何を合意しなかったかに対する両者の認識が異なる可能性がある。トランプ氏は北朝鮮の潜在的な核兵器を速かに解体することを期待する一方、正恩氏はこのような米国の要求に応じる考えがほとんどないかもしれない」

1980年代末、南アフリカと現在の北朝鮮の状況は似ている点がある。少数の白人が多数の黒人を差別する「アパルトヘイト」で、南アフリカは国際社会の制裁対象となった。また、近隣のアンゴラにキューバ軍が駐留し、南アフリカ政府は体制の脅威を感じていた。北朝鮮も、人権問題で世界から非難を受けている。特に、韓国や日本など米国の友好国に囲まれた北朝鮮は、これを深刻な脅威と受け止め、門戸を閉ざして核兵器を開発し、世界を相手に戦っている。

デクラーク氏は、「ソ連が崩壊し、アンゴラからキューバ軍が撤収した。ソ連からの潜在的な脅威要因が消えたので、南アフリカの核兵器をなくすことができた」と説明した。しかし、「経験から見て、トランプ氏が先月の米朝首脳会談の記者会見で言及した『ウォーゲーム』(韓米合同軍事演習)の中止や在韓米軍の撤収が、北朝鮮の非核化の前提条件になると見るか」という記者の質問に、慎重に口を開いた。

「そういう種類のジェスチャーは、しばしば国際的な合意を促進させるのに役に立つことはある。しかし、これは北朝鮮が非核化へ向かう具体的な段階履行にともなう補償になることが重要だ。同時に、米国はこのようなジェスチャーが韓国や(北東アジア地域の)他の同盟国に誤って解釈されないよう注意しなければならない」

●核保有の必要性が納得されず、最終的に自主的に廃棄

 

南アフリカは1970年代初めから秘密裏に核を開発した。核開発の理由についてデクラーク氏は、「南アフリカ地域でのソ連の膨張主義の脅威がますます大きくなり、米国や他の西方国家からの保護にだけ依存できなかったため」と説明した。しかし、デクラーク氏が南アフリカの秘密核開発プロジェクトを知ったのは、それから約10年後だった。

「1980年代初め、鉱物エネルギー相に任命された時、南アフリカの核計画について初めて聞いた。私の役割の一つは、核計画の核心要素である核濃縮を担当することだった。しかし、『必要なことを知るのみ』という厳格な方針のため、当時、核計画に関する知識は制限的だった」

しかし、南アフリカが実際に核兵器を使う意図を持っていたわけではない。デクラーク氏は、「(南アフリカ政府の)戦略は兵器を使わないということだった。しかし、(国家が)生死の岐路に立たされた時、欧米諸国が介入するという希望を持って、世界に南アフリカが核兵器を保有していることを伝えた」と説明した。1989年9月、大統領になったデクラーク氏は、南アフリカの歴史に記録される2つの決定を下すことになる。核兵器の廃棄とアパルトヘイトの撤廃だ。これで南アフリカは国際社会の一員となった。

「私は核兵器計画の目的を理解できなかった。核兵器は、南アフリカで起こる小規模な争い(bush warfare)では使えない。そのうえ、近隣諸国の首都に核爆弾を放つというアイディアは考えられないことだった。大統領になって、国際社会との関係を向上させるための2つの主要な優先順位があることを知った。一つは、ネルソン・マンデラ氏を釈放するということ。もう一つは核拡散防止条約(NPT)に加入することだった」

1991年7月にNPTに加入した後、南アフリカは同年11月から2年半の間、国際原子力機関(IAEA)の査察を受け、本格的な核廃棄に入る。デクラーク氏は、「非核化の過程がうまく進み、すべての核分裂物質の正確な目録を作成でき、IAEAの手順にしたがって制御することができた」とし、「核物質が闇で取り引きされることも遮断できた」と説明した。1993年3月、デクラーク氏は「南アフリカが核兵器6個を生産して保有したが、すべて廃棄し、開発情報もすべて破棄した」と明らかにした。

●国際関係正常化ためには北朝鮮人権の改善が必要

 

「核兵器の完全廃棄」を宣言した1993年、デクラーク氏はマンデラ氏とともにノーベル平和賞を共同受賞した。アパルトヘイトを撤廃した功労が認められたのだ。デクラーク氏は、「北朝鮮の非核化も、北朝鮮国内の問題を解決する難しい選択ができるかにかかっているかもしれない」と話した。

 

「南アフリカの場合、国家安保の主要な脅威は、外部の攻撃よりも数百年間分離された南アフリカ国民間の葛藤と問題を解決できないことから生じた。国内の問題を解決するという困難な決定を下した後、私たちは国民、近隣諸国、そして国際社会との関係を正常化できた。南アフリカの問題がすべての国民に憲法的権利を拡張することと関連したように、北朝鮮の問題も国民にそのような権利を拡張することと関連する可能性がある。もしそのような問題を解決するなら、北朝鮮は韓国や国際社会と関係を正常化することができるだろう。そうなれば、核兵器や武装軍隊はもはや必要ないだろう」

さらに、デクラーク氏は「北朝鮮はベトナムや中国のような市場改革を考慮するだろうが、これは政治的改革がなされなくても、北朝鮮の人々にとっては大きな進展になるだろう」と付け加えた。最後にデクラーク氏は、韓国の役割について、「北朝鮮の非核化とともに北朝鮮との関係正常化に向けて努力しなければならない」と明らかにした。しかし緊張を緩めてはいけないという点も強調した。

「北朝鮮政権が予測不可能であることを考えると、韓国は軍事的準備態勢を維持すべきであり、主要パートナーの米国との同盟関係を維持しなければならない」  


ウィ・ウンジ記者 wizi@donga.com