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金正恩氏は非核化の実践なしに2回目の米朝首脳会談を期待するな

金正恩氏は非核化の実践なしに2回目の米朝首脳会談を期待するな

Posted July. 14, 2018 08:21,   

Updated July. 14, 2018 08:21

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トランプ米大統領が12日、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の親書をツイッターに公開した。そして「(米朝交渉は)素晴らしく進展している!」と強調した。

板門店(パンムンジョム)で予定された米兵遺骨引き渡しのための米朝実務協議が北朝鮮の不参加で開かれなかった後だった。正恩氏は親書で、「大統領閣下に対する変わらぬ信頼と信用が今後の実践の過程の中でさらに強まることを願い、朝米関係改善の画期的な進展が次の会談を早めるものと確信している」と明らかにした。

 

トランプ氏の異例の親書公開は、外交慣例を無視した欠礼ではないかという論議を呼び得るが、5月末に正恩氏に首脳会談の中止を通知する自身の親書を公開したトランプ氏なので、それほど驚くことでもない。米国の非核化要請を「強盗のよう」と反発する北朝鮮を相手にするトランプ式外交だろう。しかし、非核化に何の進展もない状況で、このような非伝統的な外交が、合意した経路から外れるのではないか懸念される。

トランプ氏としては、親書に込められた正恩氏の米朝関係改善の意思、自身に対する「深い謝意」を公開することで、「拙速、失敗した米朝合意」の批判を鎮める意図だろう。しかし、正恩氏は親書で「非核化」については全く言及していない。その代わりに「閣下の比類なきアアプローチは、必ず実を結ぶと固く信じている」とし、首脳合意を優先するトップダウン(top-down)方式、すなわち第2回首脳会談の早期開催を求めるメッセージを送った。

現在、米朝非核化協議は、核・ミサイル実験中止と韓米合同軍事演習の中止という「双中断」以来、進展が見られない。北朝鮮はすでに核実験場の閉鎖という大きな譲歩をしたとし、韓国戦争終戦宣言を求めている。首脳会談の合意文に明示された遺骨引き渡しも、正恩氏が約束したというミサイル実験場の閉鎖も遅らせている。次の段階に移るために、包括的な相応措置を妥結させる首脳会談のプロセスを求めているのだ。

しかし、段階ごとに首脳どうしで解決しようという北朝鮮の「段階的同時的措置」は、無制限に時間がかかり、米国を疲れさせてその間に制裁弛緩と核保有国の位置を狙う意図だろう。毎度、首脳会談に進展する国家関係は長く続かない。世界を経営する米大統領は、北朝鮮だけに関わるほど暇でもない。にもかかわらず、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が北朝鮮の最近の行動に対して、「十分あり得る戦略であり不平」と述べたことは、北朝鮮の悪癖の肩を持つように聞こえる。実践のない言葉だけでは何も夢見るなと正恩氏を言い聞かせることが優先だ。