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在韓米軍、73年ぶりに「平沢時代」

Posted June. 30, 2018 10:33,   

Updated June. 30, 2018 10:33

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京畿道平沢(キョンギド・ピョンテク)の米軍基地(ハンフリーズ基地)に建てられた在韓米軍司令部の新庁舎が29日、開庁した。昨年7月の在韓米軍の地上軍を指揮する米第8軍司令部に続き在韓米軍司令部まで平沢に移り、在韓米軍の「73年間の龍山(ヨンサン)の歴史」が幕を下ろし、「平沢時代」が開かれることとなった。米軍の龍山駐留は光復(解放)直後(1945年9月)、日本軍の武装解除のために進駐して始まった。同日の開庁式には、宋永武(ソン・ヨンム)国防部長官やビンセント・ブルックス在韓米軍司令官など韓米指揮部が参加した。

文在寅(ムン・ジェイン)大統領は祝電で、「平沢基地は韓国と米国が力を合わせて世界最高水準の海外米軍基地として建設した」とし、「平沢基地への移転で、在韓米軍の駐留条件が一層安定的に保障されると信じる」と明らかにした。そして、「南北、米朝首脳会談の成功も、韓米同盟が強力な抑止と備えをしたことで可能だった」とし、「在韓米軍司令部の平沢時代の開幕を通じて、韓米同盟が軍事的、包括的同盟を越えて偉大な同盟に発展することを期待する」と強調した。祝電は、疲労による風邪で29日まで休暇を取った文氏に代わって、李尚チョル(イ・サンチョル)国家安保室第1次長が代読した。

在韓米軍司令部の新庁舎は、約24万 平方メートルの敷地に本館(4階)と別館(2階)でできている。1957年に龍山で創設された在韓米軍司令部が61年ぶりに平沢に新しい住処を作ったのだ。在韓米軍側は、「年末まで在韓米軍のすべての施設と人員の平沢移転が完了するだろう」と見通した。在韓米軍は、平沢基地内部もメディアに公開した。平沢基地の面積は1467万7000平方メートル(約444万坪)で、汝矣島(ヨウィド)の面積の5倍を越える。単一の米軍基地としては世界最大規模だ。工事費約108億ドル(約12兆ウォン)が投入された。指揮部の建物と訓練・兵営施設、福祉施設(学校、病院、銀行)など510余りの建物が入った。

「平沢時代」を開いた在韓米軍の今後の任務と役割がどのように変化するのか注目される。平沢基地には大型の滑走路があり、基地付近に港湾・鉄道を備え、有事の際、在韓米軍の前方配備や米増援軍の展開に有利だ。北朝鮮の警告抑止任務をより有効に遂行できる条件を備えたということだ。

しかし、南北、米朝関係の改善、平和体制の構築などが進展すれば、在韓米軍の地位と機能も変わるという観測が流れている。対北抑止用の「駐留軍」から域内外の紛争に積極的に介入する「戦略機動軍」に変貌し得るということだ。宋長官は祝辞で、「平沢に勤める(在韓米軍)将兵の新たな任務は、韓半島の平和はもとより北東アジアの安定者として世界平和に貢献する重要な役割だ」と述べた。

米朝間の非核化と南北間の平和協定推進の過程で、北朝鮮が在韓米軍の撤収を要求する可能性もある。一部では、平和協定が締結されれば、在韓米軍は兵力を大幅に削減し、「平和維持軍」に縮小されるという見方もある。トランプ米大統領が「駐留経費の負担」を理由に在韓米軍の撤収を求めるかどうかも注目される。軍関係者は、「安保激変期に『韓半島・域内安定者』として在韓米軍を最大限活用する必要がある」と強調した。


ユン・サンホ軍事専門記者 ムン・ビョンギ記者 weappon@donga.comysh1005@donga.com