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現代自とアウディ、水素燃料電池車市場への対応でスクラム

現代自とアウディ、水素燃料電池車市場への対応でスクラム

Posted June. 21, 2018 09:23,   

Updated June. 21, 2018 09:23

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現代(ヒョンデ)・起亜(キア)自動車とアウディが、水素電気自動車市場を掌握するために手を取り合った。世界で初めて水素燃料電池車の量産に成功して市場を開拓した現代自グループと、世界最大手の自動車メーカーであるフォルクスワーゲングループが同盟を結んだだけに、燃料電池車の販売拡大と技術開発の高度化が循環する相乗効果が期待される。トヨタ-BMW、ホンダ-GMなどのグローバル同盟との競争も激しくなると予想される。

20日、現代自グループによると、現代・起亜自とアウディは、それぞれ現代自グループとフォルクスワーゲングループを代表して、水素自動車関連燃料電池技術の協力協定を交わした。現代・起亜自は、「アウディと水素自動車の分野で圧倒的な技術競争優位性を創出し、全方位的にグローバルすそ野の拡大に乗り出すことになるだろう」と明らかにした。

アウディは、フォルクスワーゲングループ内で水素自動車関連研究開発を統括している。現代・起亜自動車と交わした燃料電池車関連条約は、アウディだけでなく、フォルクスワーゲングループに属しているすべてのブランドに適用される。現代自と開発を主導した燃料電池車のコア部品が、フォルクスワーゲンやポルシェの燃料電池車に搭載できるという意味である。また、スカニアやマン(MAN)など、フォルクスワーゲングループに属している商用車ブランドが生産するトラックやバスにも、現代自の燃料電池車技術が適用されるかもしれない。現代自は、燃料電池車の乗用モデルだけでなく、燃料電池バスも量産できる技術を持っている。

現代自の鄭義宣(チョン・ウィソン)副会長は、「アウディとの協力は、燃料電池車市場の活性化はもとより、水素関連産業の発展を通じた革新的産業生態系づくりの転換点になるだろう」と語った。鄭副会長は、「燃料電池車に投資するのは正しいか」という質問を受けるたびに、一貫して自信を示してきた。1月に米ラスベガスで開催された国際家電見本市(CES)では、「電気自動車は短距離、燃料電池車は長距離移動に適しているので、二つの技術は同伴成長できる。自律走行技術が高度化するほど、自動車はより多くの電気エネルギーが必要なので、燃料電池車が適している」と説明した。アウディのペーター・メルテンス技術開発総括は、「燃料電池車は潜在力の大きい未来技術だ」とし、「現代自グループとのコラボレーションは、燃料電池車分野の技術革新のための賢明な方法になるだろう」と期待を示した。

両社間のコラボレーションは、燃料電池車の販路拡大が必要な現代自グループと、燃料電池車の量産を急いでいるアウディとの利害関係が合致したという評価だ。アウディは2016年、デトロイトモーターショーで燃料電池車のコンセプトカー「h-Tronクアトロ」を披露したが、まだ量産に踏み切っていない。現代自は2013年、ツーソン燃料電池車を出して世界で初めて燃料電池車の量産に成功し、今年、第2世代の燃料電池車ネクソも披露したが、実際の販売においては苦労している。現代自が実際の販売で低迷している間、トヨタとホンダは、日本政府からの積極的な支援を背景に、燃料電池車市場でシェアを伸ばしてきた。大徳(テドク)大学のイ・ホグンデ自動車学科教授は、「燃料電池車育成のための韓国内インフラは不足しており、政府の支援も遅々として進まない状況の中、現代自がフォルクスワーゲングループ通じて、世界市場での影響力を高める道を開いたことで、今回の協力は非常に鼓舞的なことだ」と語った。現代自に燃料電池車コア部品のモジュールを供給してきた現代モービスも、今回の同盟をきっかけに利益を拡大し、部品性能を向上できると期待される。

現代自グループとフォルクスワーゲングループが同盟を結んだことで、燃料電池車市場を主導するためのグローバル同盟間の競争構図も明らかになった。トヨタとBMWは、2020年の商用化を目指して、燃料電池車プラットフォームの共同開発を進めている。ホンダとGMも、2020年から米GM工場で燃料電池車の燃料電池システムを生産するという目標である。ルノー・日産の連合は、フォード、ダイムラーグループと水素自動車の開発を協業している。


韓友信 hanwshin@donga.com