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CIA、今月初めに報告書で「北朝鮮、核放棄の意思ない」との見解示す

CIA、今月初めに報告書で「北朝鮮、核放棄の意思ない」との見解示す

Posted May. 31, 2018 08:58,   

Updated May. 31, 2018 08:58

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「北朝鮮は直ちに核兵器を放棄する意思はない」という米中央情報局(CIA)の分析報告書がトランプ米大統領に報告されていたことが分かった。米NBC放送は29日、3人の官僚を引用して報告書の存在を明らかにした。ある官僚はNBCに、「北朝鮮の非核化がなされないことは誰もがわかっていた。トランプ氏も24日に米朝首脳会談を中止する数日前に報告書を読んだ」と語った。しかし、CIAの報告書が北朝鮮の核廃棄実現の可能性に疑問を呈したにもかかわらず、トランプ氏は米朝首脳会談を予定通り推進していると、NBCは伝えた。

同報告書には、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が善意を示して平壌(ピョンヤン)に欧米のファーストフード・チェーン店をオープンすることを考慮する可能性があるという内容も含まれたという。トランプ氏は2016年、大統領選キャンペーンの時、「正恩氏とハンバーガーを食べながら対話できる」と話した。報告書は、ブランドは明示していないが、「金正恩氏は『北朝鮮は欧米諸国の北朝鮮への投資に開かれている』ということを示す機会にしようとグローバルなフランチャイズの平壌開設を推進するだろう」と見通した。

報告書は、北朝鮮が米国との事前会談で在韓米軍の撤収を要求せず、米朝首脳会談でもこれを要求する可能性は低いという見方も示した。また、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が金正恩氏と強力な友好関係を結んでいると考えており、韓国は終戦宣言を考慮していると明らかにした。

 

米情報機関や国務省は、重要な外交交渉に臨む前に相手国の思惑を評価するためにこのような形式の分析報告書を出すという。

しかし、同報告書の信頼性は、別の北朝鮮情報の報告書と同様「低いか中間」程度であり、これは情報分析官らが自分たちの結論を裏付ける確実な証拠がない時に使う表現だと、NBCは伝えた。

ある情報関係者は、「世界で数少ない閉鎖的な国家である北朝鮮は、情報収集が難しいことで悪名高く、賢明なアナリストが可能な推定をしたレベル」と強調した。

NBCの報道に対してCIAとホワイトハウスは論評を控えた。

一方、米国務省は29日、北朝鮮で昨年、宗教活動を行った理由で119人が処刑され、770人が収監されたという内容が含まれた「信仰の自由に関する国際報告書(2017年版)」を発表した。報告書は、「北朝鮮当局が宗教活動に参加した住民を処刑、拷問、暴行、逮捕など苛酷に扱っており、政治犯収容所に送られた8万~12万人の相当数は宗教的理由のために収監されている」と明らかにした。さらに、北朝鮮で宗教を信仰する住民は、1950年には全人口の24%にのぼったが、02年には0.016%に減少したと付け加えた。

北朝鮮住民に対する人権侵害問題が来月12日にシンガポールで開かれる米朝首脳会談の議題として扱われることを期待すると報告書は明らかにした。米国務省は、98年の国際宗教自由法により毎年200余りの国の信仰の自由の実態を調査して毎年発表しており、01年からは北朝鮮を信仰の自由が深刻に侵害される「特別憂慮対象国」に指定してきた。


周成河 zsh75@donga.com