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立教大学総長の郭洋春氏、「立教大の誇り、尹東柱…韓国の学生がもっと多く来てほしい」

立教大学総長の郭洋春氏、「立教大の誇り、尹東柱…韓国の学生がもっと多く来てほしい」

Posted May. 25, 2018 08:55,   

Updated May. 25, 2018 15:21

한국어

「アンニョンハシムニカ。パンガプスムニダ」

22日午前、東京都豊島区の立教大学総長の接見室で会った郭洋春(クァク・ヤンチュン)総長(59)が流暢な韓国語で挨拶し、手を差し出した。在日同胞2世の郭氏は今年4月、韓国系初の日本主要大学の総長になった。任期は4年。 郭氏は「東京で生まれ育ったが韓国語はできる」と言って笑った。

米国の宣教師が1874年に設立した立教大学は、日本で慶應大学、早稲田大学に続く私立大の名門に挙げられる。郭氏はこの大学の戦後初の外国人総長だ。彼は「『道を伝えて己を伝えず』という学校理念によって積極的に広報をしないので韓国では知名度が低いかも知れないが、日本国内では長年の伝統と歴史で認められている大学」とし、「自由な学風が特徴」と説明した。

立教大学は、日本の植民地支配期に尹東柱(ユン・ドンジュ)が留学した学校だ。2008年から毎年2月の命日にはチャペルで追悼式が行われる。今年の追悼式に参加し、詩「もう一つの故郷」を朗読した郭氏は、「日韓両国で高い評価を受ける詩人が通ったということは、私たちの名誉であり光栄だ」とし、「立教大学の原稿用紙に書いた詩も残っていて、数年前に学内で展示もした」と話した。そして、「詩人に対する畏敬の念から尹東柱奨学金を作り、毎年韓国人留学生10人に年間60万円(約590万ウォン)を与えている」とも話した。

郭氏は韓国などアジア経済に精通した経済学者だ。彼は「最近、日本の景気が蘇り、グローバルな人材を望む日本企業が多くなった」とし、「韓国の学生たちが米国だけにこだわらず日本に、そして立教大学にもっと多く来てほしい。能力を十分に評価され、自己実現できるだろう」と強調した。立教大学には昨年10月、学部基準で183人の韓国人留学生がいる。郭氏は、「韓国の若者の失業問題に接する度に心が痛む。直接教えた経験では、韓国人留学生は皆誠実で優秀だった」と語った。

郭氏は選挙の時、「立教らしい改革」を掲げ、教授と職員の反響を得た。郭氏は、「企業が望む人材を養成するのも重要だが、その前に自分のアイデンティティを確立し、確かな世界観と価値観を持つようにすることが『立教らしさ』」とし、「就任後、学校を変化させる新しいアイディアを集めており、合意がなされればスピード感をもって推進する」と意欲を示した。

国際化にも力を入れる計画だ。郭氏は、「韓国の10の大学と提携中だが、今後もっと増やしたい。現在、世界180校の提携大学を300校に拡大し、860人の留学生を2024年までに2千人に増やす」という目標を明らかにした。「学部ごとに英語授業だけで卒業できる課程を作る」とも伝えた。

郭氏は、日本で統一運動をした故郭東儀(クァク・ドンウィ)韓国民主統一連合議長の長男だ。最近の韓半島和解のムードについて、「(北朝鮮が核実験をする度に)在日同胞が苦しんだ。平昌(ピョンチャン)冬季五輪で女子アイスホッケー合同チームが構成されたようなことが多くなり、韓半島の緊張が緩和されて平和につながれば良い」と期待した。




張源宰 peacechaos@donga.com