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思い通りにならなければ「ちゃぶ台返し」をする北朝鮮、だから本気度が疑われるのだ

思い通りにならなければ「ちゃぶ台返し」をする北朝鮮、だから本気度が疑われるのだ

Posted May. 17, 2018 08:41,   

Updated May. 17, 2018 08:41

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北朝鮮が16日に開催予定だった南北高官級会談を一方的に中止し、米朝首脳会談も中止できると警告した。北朝鮮は16日未明、会談10時間前に電話通知文を送り、中止を伝えた。そして、韓米の合同空軍演習「マックスサンダー」を「北侵略戦争騒動」と主張し、「米国も朝米首脳会談の運命について熟考する必要があるだろう」と主張した。さらに、金桂寛(キム・ゲグァン)外務省第1次官は、「一方的に核放棄だけを強要しようとする対話にもはや興味を持たない」とし、来月12日の米朝首脳会談の「再考慮」まで主張した。

北朝鮮の突然の強硬モードは、ひとまず古典的な交渉手法とみえる。交渉力を高めて相手を手なずけるために時折使う瀬戸際戦術だ。北朝鮮は1月も、芸術団点検団の派遣中止や金剛山(クムガンサン)合同文化公演の中止を真夜中に一方的に通知する無礼を犯した。すでに5日前から開かれている定例防衛演習を非難したことや脱北者のいわゆる「最高尊厳」非難を問題視したことも、北朝鮮が過去常に掲げた言い訳だ。

北朝鮮としては何より最近、トランプ政権から出てくる対北強硬発言が気に障ったのだろう。米国が「先に核放棄」、「リビア式核搬出」だけでなく、生物化学兵器や人権問題まで問題視して要求を強めると、先に韓国側との会談を中止し、米国にまで警告した。中国の習近平主席が前日、中央外事工作委員会を開き、「国際情勢の変化に対する適切な対応」を注文した直後なので、中国指導部との意思疎通が作用したのではないか疑わしい。

北朝鮮が米朝首脳会談を中止する危険な賭けまでするとはみえない。「ボルトンのような人たち」と言って非難対象をトランプ政権内の強硬派に限定したのは、ひとまず米国の反応を見るという考えのようだ。金桂寛氏も、「米国が関係改善に向けて本気で首脳会談に出れば、私たちの呼応を受けることになるだろう」と「穏当な接待」を求めた。しかし、韓米の反応を見て核実験場閉鎖の公開を取り消すなど、攻勢を強める可能性は残っている。

このような北朝鮮の反発にもかかわらず、韓米軍当局がマックスサンダー演習を計画どおり進めることにしたのは当然だ。しかし、B52戦略爆撃機の演習不参加を明らかにしたことは、一歩引き下がったように映るのも事実だ。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長もすでに「理解する」と明らかにした韓米合同軍事演習だ。原則的な対応だけが、北朝鮮の常套戦術を無力化する方法だ。そうしてこそ北朝鮮もこのような無理強いが自らの本気度が疑われ、自分の足を引っ張る愚かな行為ということを知ることになるだろう。