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北朝鮮の非核化の意思を示す新たな核路線を出さなければ

北朝鮮の非核化の意思を示す新たな核路線を出さなければ

Posted April. 21, 2018 08:30,   

Updated April. 21, 2018 08:30

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北朝鮮は20日、労働党中央委員会全員会議を開いた。会議の結果は公開されなかったが、南北首脳会談を1週間後に控えた状況なので、既存の核開発路線の修正を決定した可能性があるという観測が流れている。こうした中、韓国と北朝鮮は両首脳間ホットライン(直通電話)を設置し、実務者間の試験通話を行った。来週初めには文在寅(ムン・ジェイン)大統領と金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の間で初の電話協議が行われ、詰めの議題調整のために文大統領の特使が再び訪朝する可能性も高い。

北朝鮮が今月に入って、2度の政治局会議に続き全員会議を開催したことは、南北、米朝首脳会談を控え、核と関連した政策路線の変化を通じて交渉の根拠を用意するためと見える。金正恩氏は、ずっと「核武力の)建設」を強調してきたが、韓国の訪朝特使団とポンペオ米中央情報局(CIA)長官に非核化の意思を明らかにしたため、既存路線の修正は避けられない。労働新聞も、党全員会議の招集目的を「重大な歴史的時代の要請に合わせて新たな段階の政策問題を討議決定するため」と明らかにした。

 

何より注目されるのは、2013年に党全員会議が採択した「経済核の並進(経済発展と核開発同時追求)路線」の修正の有無だ。北朝鮮の報道機関は最近、あれほど宣伝した「武力完成」や「経済-核の並進路線」を一切取り上げず、「新たな並進路線」を言及してきた。住民たちもこのような変化に戸惑うので、民心を慰めるためにも、事前に非核化交渉に臨む金正恩氏の新たな路線を説明する必要がある。

 

これまで何度も国際社会との非核化合意を破って、密かに核開発を続けてきた北朝鮮だ。いくら金正恩氏が非核化の意思を繰り返し明らかにしたとしても、その真正性に対する疑問は続くほかない。朝鮮労働党の路線変更は、金正恩氏の非核化の意思をより明確に示すが、孤立を脱して国際社会の一員になろうとする北朝鮮の希望を対外的に公表する契機になるだろう。

 

大統領府執務室と北朝鮮国務委員会を直接つなぐホットラインが開設され、両最高指導者の間で直接通話も可能になった。軍事的偶発事態や緊急懸案が発生した時、南北は首脳間のコミュニケーションで問題を解決することになるだろう。これまでの南北関係正常化の旅程は順調に見える。しかし、真に意味ある結果は、6日後の南北首脳会談、そして1ヵ月後の米朝首脳会談から出るだろう。徹底した準備と点検で後悔のない会談にしなければならない。