米共和党のホープとされたポール・ライアン下院議長(48)が、家族ともっと多くの時間を過ごしたいと突然、政界引退を宣言した。ライアン氏は11日(現地時間)、議会で記者会見を行い、11月の中間選挙に出馬しないことを明らかにした。任期が終わる来年1月にはワシントンを去るという。
潜在的な大統領選候補とされ、期待を一身に受けてきたライアン氏がすべての権力をなげうつと明らかにした理由は意外にも「家族」だった。
ライアン氏は同日、記者会見で、「初当選の時、子どもはまだ生まれてもいなかった。3人の子どもはみな10代になった。もう1期、議員を務めたら、子どもは私のことを、週末だけいる父親としてしか知らないことになる。だから、人生において新たな優先事項を作ることにした」と堂々と明らかにした。そして、「16歳の時、父をなくした。私の娘が同じ年齢になった。後悔したくない」と付け加えた。
28歳だった1998年に下院議員(ウィスコンシン)に初めて当選したライアン氏は、2012年の大統領選で、ロムニー候補から副大統領候補に指名された。15年には146年ぶりに最も若い下院議長になるなど、20年間成功街道を走ってきた。
地元メディアは、トランプ大統領との移民や貿易政策をめぐる意見の衝突がライアン氏の政界引退に影響を及ぼしたと分析した。
韓基渽 record@donga.com